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着る服に困ってしまう? ラグジュアリーという言葉が似合うVictoryの「Vision」発表。

Vision

前回のエントリーで、アメリカのモーターサイクルメーカーVictoryが、開発中の新しいモデルのデザインについて意見を聞いていると書きました。提案されていたデザインスケッチは、どれも自動車のデザインを思わせ今までのアメリカンツアラーのイメージを覆すモノばかりでした。実際に造形されたらかなり斬新なデザインになりそうな予感がして続報を楽しみにしていたのですヨ。それから5ヶ月、ついにデザインが決定され、その斬新なデザインを纏ったVictoryの新モデルが発表になりました。「Vision」と名付けられたモデルは、予想を上回る斬新なデザインに仕上がっていましたヨ。

「Vision」は、エッジの処理などディテールは現代のデザインを施しているのですが、全体的なシルエットは、どことなく20世紀前半の古き良きアメリカのデザインを踏襲している様に見えます。それを強く感じるのは、後端に向かって絞り込まれる様な涙滴型のデザインだからなのでしょうか。これほどまでにラグジュアリーという言葉が似合うモーターサイクルは他にないと思いますヨ。かなり大型のフロントカウルは、完全に乗り手を包み込むような形になっていて、風防効果はかなり高そうです。ライトやウインカーの配置が、微妙にHONDAの「GL1500 Gold Wing」に似ている気もしますが、なんだかそんな小さい事は気にするなと言わんばかりの迫力で押し切っていますヨ。

タンクと一体になった造形は後から見るとその美しさが際だちますね。メッキモールの古めかしい演出が施されたメーター周りには、スピーカーとCDプレイヤーまで装備され、モーターサイクルには似つかわしくない程の快適な移動空間が演出されているようです。両側に旅行に必要な荷物を飲み込めるトランクスペースを装備した涙滴型のリアカウルは、最も「Vision」の個性を主張している部分でしょう。個人的にV字型に大きく面積をとられたテールランプの処理が一番強く印象に残りますヨ。ツアラーバージョンには、後席に乗る人の背もたれを兼ねたトップケースが追加され、それだけでストリートバージョン違う豪華な雰囲気になるのが面白いです。このデザイン、ナカナカのモノがありますヨ。

Motor Box」の記事によると、エンジンは、アメリカンモーターサイクルでは定番の4サイクルV型2気筒というフォーマットになっています。冷却は空油冷となっており、シリンダーフィンのピッチが美しいですね。吸排気バルブは1気筒当たり4バルブとなっていて材質はチタンを採用しているようです。排気量等のスペックは公開されていませんが、排気量が1634ccを下回る事はないだろうとの事。4バルブを採用している事からピークパワーも意外に高出力なのではと思いますね。組み合わされるトランスミッションは6速が採用されているそうですヨ。

ブレーキは、3ピストン(6ポット?)のキャリバーと組み合わされ、前後に3つ装備されます。アメリカンスタイルの場合、リアブレーキの方をメインで使うので、かなり大きいモノが装備されるのですが、「Vision」は特別大きいですね。前と変わらない様に見えます。全長2.66m、全幅1.14mとなかり大柄な車体ですから、その重量も想像でき、この大きさじゃないと止まらないんでしょうね。ただ、シート高が67cmと低く、故に重心も低いと思われるので、取り回しは辛くはなさそうです。くそ長い全長と、1688mmもあるホイールベースのお陰で狭い場所だと切り返しが多くなりそうですが...。

この「Vision」、Victoryの公式サイトでは、2008年とアナウンスされているので、アメリカメーカーの慣習から考えると、08年モデルとして07年の後半ぐらいには発売されるんじゃないですかね。今の所価格は未定ですが、装備やスペックから考えて、安くない価格にはなりそうですね。「Vision」は、ナカナカ物欲を刺激してくれる良いデザインなので、マイナーなメーカーであるVictoryが、この「Vision」で一気に知名度を上げそうな気がしますね。ただ、日本での知名度は上がっても、意外とこの層って保守的な人が多いから、売れるかどうかは未知数だと思いますヨ。

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このページは、naganagaが2007年1月26日 22:26に書いたブログ記事です。

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