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Triumphのスポーツネイキッドモデル「Street Triple」が発表。S・R・RSの3グレード展開+α。

Triumph Street Triple RS
Triumph Street Triple RS

Triumphが、初期型の「Street Triple」が2007年に登場してから10年目のアニバーサリーイヤーとなった2017年に、大幅に進化した新型の「Street Triple」を発表しました。「Street Triple」は3つのバージョンで構成され、標準モデルの「Street Triple S」、高級モデルの「Street Triple R」、最高級モデルの「Street Triple RS」となっています。また、「Street Triple S」には、18才以上20歳以下で最高出力が47.6hpまでという制限の掛かったA2ライセンス所持者の為に、「Street Triple S A2 License」が用意されています。

Triumph Street Triple R
Triumph Street Triple R

排気量765ccの水冷DOHC12バルブ並列3気筒エンジンは、スポーツモデルの「Daytona 675」のエンジンをベースに排気量拡大し、パワーとトルクの大幅な向上を実現し低速域から中速域にかけて扱いやすくなっています。その為、クランク、ピストン、ニッケルシリコン合金メッキのアルミニウムシリンダーを含む80%以上の部品が新造となり、各モデル用のECUとカムまで組み込まれ、個別に出力設定が施されています。旧型の「Street Triple」用の部品が10%程流用されていますが、675ccのエンジンから1.2kgの軽量化がされています。「Street Triple S」で最高出力は11,250回転で113ps、最大トルクは10,400回転で73Nmを発生、「Street Triple R」で最高出力は12,000回転で118ps、最大トルクは9,400回転で77Nmを発生、「Street Triple RS」で最高出力は11,700回転で123ps、最大トルクは10,800回転で77Nmを発生となっています。

排気系は、新しい設計となり軽量化、「Street Triple R」と「Street Triple RS」には、エンドキャップとヒートシールドの付いたスポーティなサイレンサーが用意されています。クラッチに新型のスリップアンドアシスト・クラッチ・システムを搭載し軽い操作感と制動時のバックトルク低減を行っています。「Street Triple RS」には、クイックシフターが装備され、クラッチ操作無しでシフトアップできるようになっています。「Street Triple S」と「Street Triple R」にはオプションとして追加することもできます。

新型の「Street Triple」ではエンジンのパワーアップもさることながら、エレクトロニクスも大幅に強化されており、スロットルコントロールはライドバイワイヤとなり、切り替え式のトラクションコントロールに、ABSを装備しています。スロットルレスポンス、ABS、トラクションコントロールの設定を変更できるライディングモードは、「Street Triple S」は、「ロード」と「レイン」の2モード、「Street Triple R」は「スポーツ」「ロード」「レイン」と「ライダー」の4モード、「Street Triple RS」は「スポーツ」「ロード」「レイン」「ライダー」と「トラック」の5モードとなっています。さらに「Street Triple R」と「Street Triple RS」では「ライダー」モードで設定をプログラムでき、ロード、トラック、ABSの利きを調整したり解除できたりして、独自のパラメータと組み合わせを設定できます。

Triumph Street Triple S
Triumph Street Triple S

メーター関係は「Street Triple S」はTFTモノクロ液晶モニター、「Street Triple R」と「Street Triple RS」は、5インチのTFTカラー液晶モニタに集約され、車体に関する様々な情報が表示されます。

足回りは、「Street Triple S」と「Street Triple R」には、前後ともShowa製の41mm径調整式倒立サスペンションとプリロード調節式のリアショックが装備され、「Street Triple RS」は、後ろにÖhlins製のSTX40フルアジャスタブルピギーバックリザーバー付リアショックが奢られます。組み合わされるブレーキは、前のディスクは310mm径、後ろのディスクは220mn径となり、前は「Street Triple S」にはbrembo製の普及型キャリパー、「Street Triple R」にはbrembo製のM4.32モノブロックキャリパー、「Street Triple RS」にはbrembo製のM50モノブロックキャリパーが組み合わされます。後ろはBrembo製のシングルピストンキャリパーが組み合わされます。

シャシーは、メインフレームは従来品からの変更はあまりないのですが、取り付けポイントを新しくしてスイングアームピボットのポイントを少し変更して激しいアクセル操作でもリヤエンド沈み込むの低減しています。新しい設計となったガルウィングスイングアームは、縦剛性の向上と横剛性の低下を兼ね備えており、適切なグリップ感をフィードバックして、高速時での安定性を最大限に高めています。

ヘッドライトは変更されていない様に見えますが新しくなっており、空気取り入れ口が設置されています。 「Street Triple S」と「Street Triple Rには」LEDポジションライトが装備され、「Street Triple RS」には、消費電力を抑えつつ従来よりも28倍明るくなった新しいLEDポジションライトが装備ています。「Street Triple RS」のみバックミラーはバーエンドミラーとなり、よりスポーツティさを強調しています。

「Street Triple S A2 License」は、「Street Triple S」 と外観上は同じに見えますが、排気量を660ccとしながらも、76 x 48.48mmのボアとストロークで、最高出力94hpを発生させるエンジンを搭載しています。これを47hpに出力をダウンして免許規制を満たす処置を施しています。 後に所有者がフルライセンスを取得したら、Triumphのディーラーに持ち込めば94hpまで解除できます。 2017年6月から利用になります。

そして、「Street Triple R」には、シートの高さを780mmに落としたローライドハイト(LRH)バージョンがあります。シートのアンコ抜きをしてショックのリンクを変更したものではなく、サスペンションのスペックは維持しつつ予圧調整が残したままストロークを短くし、シートの形状もわずかに低いものに変えて、全体の車高を下げています。これにより「Street Triple R」のハンドリングは維持されたままとなっています。

さて、「Street Triple」は英国での発表後、日本向けサイトも更新されておりまして、日本には「Street Triple S」と「Street Triple RS」が導入されるようです。残念ながら「Street Triple R」は、外された様です。日本向けの価格はまだですが、「Street Triple S」のみ英国での販売価格が発表されていました。8,125ポンド(日本円で約115万円:2017年1月現在)となっています。旧の標準モデル「STREET TRIPLE 85」で928,800円でしたから、ちょっと高くなるみたいです。「Street Triple RS」だと、140〜150万円ぐらいとみてた方が良いようですね。YAMAHAの「MT-09」や、MV AGUSTAの「BRUTALE 800」と競合するモデルですので、今回の大幅刷新で3気筒がほしい方は余計に迷うようになってしまいました。

引用元1:MCN「Triumph unveil hot new Street Triple 765 RS
引用元2:MCN「Triumph boost Street Triple 765 range for 2017

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このページは、naganagaが2017年1月11日 23:27に書いたブログ記事です。

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