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The Black Douglasの「Sterling Countryman Deluxe」は新車で買える1915年スタイルのビンテージモーターサイクル。

Sterling Countryman Deluxe
Sterling Countryman Deluxe

The Black Douglasは、時計の針を100年過去に戻したようなビンテージスタイルのモーターサイクル「Sterling Countryman Deluxe」を生産しています。既存のビンテージスタイルを謳うモーターサイクルは遡っても1940年台ぐらいで、それ以前のスタイルでモーターサイクルが新車で製造される事はあまりありませんでした。珍しい1910年代のビンテージスタイルは、かなり特別感があります。

「Sterling Countryman Deluxe」は四角いタンクを見ると、レストアされた古いモーターサイクルのようですが、実際には全くの新車です。現代の材料や製造技術と、1915年当時の製造技術と融合が図られ、公道走行が合法的に可能です。「Sterling Countryman Deluxe」の98パーセントの部品は製造は200時間以上をかけて手作業で行われ組み立てられます。

車体の殆どは金属製となっています。フレームはイタリア製ですが、高精度の金属パイプを溶接した手の込んだ作りとなっています。メッキパーツはコストの掛かるニッケルメッキとし、ゴムパーツは合成ゴムは使わず天然ゴム、電気系統で絶縁が必要な一部の箇所のみプラスチック部品を使い、電気ケーブルもコットンキャンバステープで覆うという徹底ぶりです。

エンジンは台湾製の空冷4ストロークOHC2バルブ電子CDI単気筒エンジンを使用、各部にエンジンをビンテージスタイルに見える装飾を施しています。排気量は125ccと230ccで、吸気は電子制御は一切なしという事でキャブレターようです。125ccのボアストロークは57x49mmで最高出力は7500回転で12.75hp、最大トルクは5500回転で15Nm、230ccのボアストロークは67x65mmで、最高出力は6000回転で14.10hp、最大トルクは4500回転で18.3Nmという数値になっています。サイレンサー内に触媒が設置され欧州の排ガス規制Euro4に対応しています。

足回りには、Ohlins製のサスペンションやBrembo製のブレーキ、ABSなんてごじゃれたものはありません。フロントはスプリンガーフォークに、リアはリジッドです。これに組み合わされるブレーキは前後ともドラムブレーキとなっています。巨大な「Herring Can」レプリカヘッドライトと、その下の「Klaxon」レプリカホーンは、ヴィンテージスタイルを強調するアイテムです。

Jade Wonder」「Silent Grey」「Sport Imperial」「Original Drayton」「Claret Classic」の5種類のスタイルが提案されていますが、豊富に用意されたカラーやオプションパーツを組み合わせカスタマイズする事が可能です。ピクニックに最適なサイズの籐製バスケットを装備した「Claret Classic」なんかは1915年当時の牧歌的な時代を感じさせてなかなか良いですね。

「Sterling Countryman Deluxe」の価格ですが、125cc版で11,292ユーロ(日本円で約138万円:2017年1月現在)、230cc版で12,138ユーロ(日本円で約148万円:2017年1月現在)となっています。排気量からすると驚くほど高い値段ですが、その徹底したこだわりようを鑑みると納得できると思います。今後日本に輸入されるかはわかりません。自動車メーカーのMorganが製造している自動車のようなビンテージスタイルのモーターサイクルの新車の需要はあるのか未知数だと思います。

引用元:MCN「Black Douglas: Rose-tinted autocycles

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このページは、naganagaが2017年1月13日 00:42に書いたブログ記事です。

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