Motorcycle
Triumphが、クラシカルなトラッド系ストリートファイター「Speed Twin」を開発中という話。
ここのところTriumphは、クラシカルなトラッドスタイルのモデルを中心に積極的なラインナップの拡充を行っていますが、新たなストリートモデルを開発中だそうです。その名も「Speed Twin」。3気筒エンジンを積む「Street Triple」と同じくストリートファイターというカテゴリーに位置するモデルですが、この「Speed Twin」は、なんとトラッド系の「Thruxton R」のストリートファイターバージョンという位置付けです。
「Speed Twin」に搭載されるエンジンは、「Thruxton」「Thruxton R」「Bonneville T120」「Bonneville T120 BLACK」「Bonneville Bobber」に搭載されているT120と呼ばれる排気量1200ccの水冷SOHC並列二気筒エンジンと同じものが使用されます。T100エンジンを搭載した5種類のモデルの成功があったればこその新型モデル追加ということでしょう。
もともとT100エンジンとT120エンジンを見分けるのは難しいのですが、この「Speed Twin」プロトタイプは「Bonneville T100 BLACK」のプライマリカバーを使用しているのでより見分けにくいのですが、トランスミッションカバーはT120用だと判別できるので、搭載されているエンジンはT120エンジンです。また、キャブレターの位置にあるスロットルボディの形状からも判別できます。
「Speed Twin」プロトタイプのスタイリングはTriumphのストリートファイターモデルの伝統にならった2灯式のバグツインラウンドヘッドランプが印象的です。「Speed Twin」のヘッドランプが1灯の場合だと、他のモデルと区別がつかなくなりますが、2灯式のバグツインラウンドヘッドランプのお陰でモダンなイメージが加味されています。「Thruxton」のシャーシ(Bonneville フレーム)なので、第1世代の「Street Triple」の様な直立したライディングポジションとなっています。現代的なストリートファイターのスタイルとクラシカルな外観のエンジンと相まって、モダンかつクラシカルな独特の雰囲気となっています。
この「Speed Twin」プロトタイプの足回りは、フロントフォークとリアショックは「Thruxton R」のものが取り付けられているので「R」仕様の足回りかもしれません。ホイールはプロトタイプ然としたチョイスで、フロントに「Street Triple」のキャストホイール、リアに「Thruxton」のスポークホイールとなり、タイヤはPirelli製の「Diablo Rosso」を装着されています。これから「Speed Twin」には、キャストホイールが採用されようとしているのが分かります。「Speed Twin」にモダンなスタイリングを与えているだけでなく、スポーティさを強調する事で他のモデルと差別化がされています。
この「Speed Twin」プロトタイプは、よく使われているテスト用車両なので、過去に「Thruxton」や「Bonneville」の開発時に使用された車両を再利用して「Speed Twin」の開発を行われています。これが初期のプロトタイプであるというのは、各所の部品が仮のものを使用している事からわかります。ヘッドランプとメーターを保持するステーは簡素な作りですし、クランプもどこか荒い仕上げです。薄いシートも手作り感がありますし、ステップやシートバーとかに位置調整用の部品が見えます。なので、どこかチグハグ感がするスタイリングであるのは仕方なく、このやっつけ感満載のスタイリングで商品化されるわけではありませんのでご安心を。
さて、プロトタイプの完成度から予想される「Speed Twin」の発表時期ですが、2017年終わり頃、恐らく11月のショーで見ることができるでしょう。スタイリングとか色んな意味で挑戦的な「Speed Twin」が、最終的にどのような姿で公開されるのか、楽しみです。
引用元:MCN「Triumph's secret retro streetfighter」