Electric product
強力な機能増強を行ってフルモデルチェンジした「iPhone 4」が発表されました。
GIZMODEが、バーで拾われた新しい「iPhone」と思しき落とし物を報じてから、その筐体デザインかにスペックまで、ただ漏れ状態だったAppleの新型スマートフォン「iPhone」が、「WWDC 2010」で発表になりしたヨ。事前の噂で、名前を「iPhone HD」とか「iPhone 4G」とかと予想されておりましたが、シンプルに「iPhone 4」と名付けられました。
「WWDC 2010」前に殆ど丸裸になっていた「iPhone 4」なんで、発表された時のインパクトは薄いモノだったのですが、噂段階でオーバースペックじゃないかと言われていた機能まで実装されていたのは驚きでした。これでまたAppleは、携帯電話の要求スペックのハードルを上げてしまいましたね。
ここまでされると、物欲のムシが収まってくれそうにありませんね。
昨年の「WWDC 2009」で発表された「iPhone 3GS」とは違い、今回の「iPhone 4」はフルモデルチェンジという事で、OSも含め、全てが刷新されたモデルとなっております。Appleの発表によれば、100以上の新機能と1,500個の新しいAPIが追加された新OSを搭載した最新のスマートフォンなんだそうです。
「iPhone 4」での一番目立つ変化は、やはり筐体デザインですよね。曲線を基調とした過去のモデルとは違い、エッジの立った箱形のデザインに変化しています。前面と背面にはガラス、側面に削りだしのステンレスフレームを採用し、9.3mmという薄さを実現しているそうです。結構、滑りにくく持ちやすい形になっているのが、好感触ですヨ。ガラスは、プラスチックの30倍堅固らしくて、落としても割れにくいみたいですけど、割っちゃう猛者は間違いなくいるでしょう。耐指紋性撥油コーティングもされているそうで、手垢でベトベトにならず美しさを保つそうです。反射して見辛いのはそのまんまな気がしますが...。
タッチパネルディスプレイは3.5型と大きさに変化はありませんが、「iPhone 3GS」より4倍高解像度で、9.7型ディスプレイ採用の「iPad」と比較しても78%の解像度を実現した、960×640ピクセルのRetina(網膜)ディスプレイが採用されてます。326ppiという高精細な画像を映し出すことができるそうで、高品位の印刷物並みの文字表示が可能なんだそうです。これは、人間の目が識別できる限界をこえているそうですからスゴイです。もちろん文字表示だけでなく、写真や動画も、従来の「iPhone」よりもシャープに、よりスムーズに、よりリアルに表示できるそうですヨ。
有効画素数が500万画素に強化されたAF付きカメラは、5倍のデジタルズームを実現し、LEDフラッシュまで装備してますヨ。裏面照射型のCCDになっているので暗い所で撮影した時の画質が向上しているそうです。動画撮影機能も強化されてまして、1280×720ドットのHD動画が撮れるそうです。LEDライトでの撮影もできます。しかも太っ腹なことにカメラは前面と背面に2つ搭載しています。クルリンと回るギミックを付けないところがAppleらしいと思います。で、撮った動画の編集用に、「iPhone」用に対応した動画編集アプリ「iMovie for iPhone」を4.99ドルで配信するという至れり尽くせりぶりです。
で何で前面にもカメラを付けたのか、それは、「FaceTime」という新機能付いたからに他なりません。無線LAN経由(一応)で「iPhone 4」同士を接続してビデオ通話(テレビ電話)ができるんですヨ。
さらにゲーム用途にも力をいれるそうで、より繊細なコントロールを行うために、3軸のジャイロセンサーと、6軸のモーションセンサーを組み合わせて使えるようになってます。この機能を使ったゲームが楽しみですね。「iPhone 4」専用になってしまうでしょうけど。
「iPhone 4」に搭載されるOSは、新しい機能がてんこ盛りの最新版「iOS 4」となります。従来の「iPhone OS」という名称が変更されて「iOS」となったのですが、もう「iPhone」だけじゃなく他のApple製マシンに使用を広げていくよっていうAppleの意思表示っていう事のようです。
アプリ関係では、上記の「iMovie for iPhone」に加えて、「iPad」向けにリリースされていた電子書籍リーダーの「iBooks」も「iPhone」に対応します。この為に網膜ディスプレイが採用されたと言っても過言ではないでしょう。「iBookstore」で購入した電子書籍の閲覧はもちろん、PDFファイルの閲覧も行えるようになっています。また、iPadで購入した書籍もそのまま読むことができるそうです。さらには、「iPad」と「iPhone」との間で、読書中の書籍の位置や書き込んだメモがワイヤレスで同期されるそうですから、「iPhone」に新たに購入する必要は無い上に便利です。
この他に、従来からの装備品であるIEEE802.11b/g/n、Bluetooth、A-GPS、デジタルコンパスは引き継がれています。バッテリーも大容量化されて、最大7時間の通話と、最大300時間の連続待受、最大6時間のインターネット通信、最大9時間の無線LANで通信、最大10時間のビデオ再生、最大40時間の音楽再生と普通に使っている分には予備バッテリーが必要無さそうな時間数が踊っています。
本体カラーリングは、従来通りホワイトとブラックの2色が用意されますが、今回は前面パネルも色が違うので、何だか目新しい感じがしますね。どちらも雰囲気が良いので、購入する時に悩むところです。
というわけで、これでもかと言わんばかりに大幅なフルモデルチェンジを果たした「iPhone 4」ですが、これだけ魅力的だと2年縛りの満期を迎える「iPhone」ユーザーは他に浮気できませんね。自分的には、これだけ劇的な変化があると「iPhone 3GS」への更新を我慢した甲斐があったってモノです。日本国内では、発表時点で取り扱いキャリアは公表されていませんが、「WWDC 2010」の基調講演にSoftBankの社長さんが来ていたので、間違いなくSoftBankでしょう。(取扱のお知らせ来ました。)「iPhone 4」は、「iPad」と違い、米国と同時に6月24日に発売される(時差の関係で日本が一番早い)そうです。予約受付は15日から始まりますので、心してその日を待ちましょう。
個人的には、もう買う気満々です。