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キープコンセプトなデザインでも新鮮みたっぷり、MV AGUSTAは「F4」を発表しました。

MV AGUSTA F4 2010

現在開催中のEICMAショーで、MV AGUSTAは、新しい「F4」を発表しましたね。昨年までMV AGUSTAのデザイン部門を統括していたマッシモ・タンブリーニ氏が、何かのインタビューで「F4」や「Brutale」のデザインに関して、完成されたデザインを変える必要はないと語っていたのを憶えていたので、新型といってもメカ的な進化はあっても、デザインの劇的な変更はされないだろうと予想してました。

自分の予想通り、先行して発表された新型の「Brutale」デザインは、一瞬見ただけでは違いが分からないモノになっていたので、予想が当たって嬉しくもあり、変化の少なさにガッカリな所もありのました。

同じく「F4」のデザインも、恐らく現行モデルのブラッシュアップに留まり、デザインが変化したのさえ気付きにくい新鮮みのない感じになるだろうと思っていたのですが、見事に予想は覆されましたヨ。

新型の「F4」実車写真を見た時、旧デザインの古くさい部分がうまくアレンジされ、現代的なシャープなシルエットを持つデザインに進化していたのですから。

MV AGUSTA F4 2010

新しいデザインのシャーシでは、一見して旧モデルと同じデザインに見える部品も新しいモノに置き換わっているんだそうですヨ。旧モデルと同じようなデザインなんで、車幅が4cm小さくなっているそうようには感じないのですが、小型になっているそうです。ちなみに、様々な見直しの結果、乾燥車重は10kg減の192.5kgにシェイプアップしたそうです。

アッパーカウルは、エアダクトの開口部が大きくなったので、ちょっと小振りに。ヘッドライトが1灯になったので、より旧MV AGUSTAのモデル群に近くなった感じですね。ポジションランプの位置もナカナカ面白いです。

サイドカウルは、冷却口の少ないデザインを維持しつつも、目立たないレベルで開口部が大きくなり冷却効率が向上しているようです。名物の夏場に熱でタンクが火鉢になるのが改善されている事に期待が持てますヨ。

タンクやシートはあまり変わっていないのですが、ショーで発表されたモデルは、2人乗りの1+1仕様。この仕様だけならばシングルシート好きの日本人としては、ちょっと残念です。シートカウル下のサイレンサーの形状は、今回、一番デザインが変化した所です。オルガンパイプ4本の開口部が丸から四角になりました。好きか嫌いか見る人によって様々でしょう。一つ言えることは、格段に掃除がしやすくなった事でしょう。

MV AGUSTA F4 2010

エンジンは、改良された水冷4気筒エンジンで、排気量は998cc。ボアストローク76x55mmなんだそうです。当初はコレ1本で販売するみたいで、新型「Brutale」の1078ccのエンジンはラインナップはされないみたいです。このエンジンで面白いのは、吸気効率のアップを狙って吸気弁はチタン製で直径30mmの大きさなのに対して、排気バルブは鉄製で直径25mmになっているんだそうです。腰下を中心に改良を施され、冷却効率の向上と同時に、軽量化も実現しているそうです。吸気系にはファンネルの位置を上下する可変吸気システムが採用された、MIKUNI製の49mm口径のスロットルボディが搭載され、2つのシリンダーにつき2本のインジェクターを使って燃料噴射を行うそうです。これらはMagneti Marelli製の「7 SM ECU」でマネージメントされます。ピークパワーは12900回転で186.3HP、最大トルクは9500回転で114Nmとなり、さらに、現代のスーパースポーツでは常識のトラクションコントロールを採用し、走行シーンに合わせて8レベルの調整が可能になっています。うれしい事に新しい機械式のスリッパークラッチ付きです。

排気系は、エキパイの中に排気デバイスが装備され、エンジンの回転数に合わせたマネージメントを行ない最高のパフォーマンスと静寂性を得られるようになっているそうです。後、最近では抜きでは考えられなくなった触媒なんですが、燃焼室の近くすることにより、早く暖める事で、より早く触媒の性能を発揮できるよう工夫されているそうです。

フレームは、より高剛性化進める為に再設計され、より狭くて、より高くて、より短くて、より軽くなったそうです。ステアリング廻りとサイドプレートは新設計で、ホイールベースを増やすことなく最適化されたそうです。ステアリングシャフトの部品を交換する事によってキャスター角を変更できるギミックも搭載だそうですが、一応23.5°を標準するそうです。スイングアームは形状は変わっていませんが20mm広げられ大型化しているそうです。

足回りは、フロントが直径50mmのMarzocchi製の倒立サスペンションで、リアがSachs製のピギーバックタイプのサスペンションが採用されます。これに、フロントが、ラジアルマウントされたBrembo製のモノブロックキャリパーと320mmのフローティングブレーキディスク、リアにNISSIN製の4ポットキャリパーと220mmのブレーキディスクが組み合わされます。

個人的には、新型の「F4」は、十二分に魅力的です。欲しかった機能がてんこ盛りで、楽しく走らせられそうです。MV AGUSTAの作るエンジンの特性は、気持ち良いので、より扱いやすく進化しているすれば、欲しくなってしまいますヨ。気になるお値段なんですが、まだ発表されていません。日本円で300万円近い価格となると、おいそれと手が出るモノではありませんので、安い値付けをしてくれる事を希望していたいと思います。

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このページは、naganagaが2009年11月12日 22:09に書いたブログ記事です。

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