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地味に改良してパフォーマンスを向上させた「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」「WWDC 2009」プレビューしました。
今回の「WWDC 2009」でのAppleから新製品発表は例年になく盛りだくさんで、正直、記事を書くのが追いついてません。ファンとしては嬉しい限りなんですけどね。「WWDC」は基本的には、デベロッパー向けのイベントですから、完成間近と言われる「Mac OS X v10.6 Snow Leopard」の話題は外せないですヨね。正直、「MacBook Pro」の発表は時機を外して欲しかった...。
といわけで、「MacOS X 10.5 Leopard」から2年ぶりに「MacOS X」が、「Mac OS X v10.6 Snow Leopard」にアップデートされます。「MacOS X 10.5 Leopard」までは、毎年アップデートされてましたから、「MacOS X」も熟成段階に入ってきたんですかね。毎年購入していた身としては、ちょっと資金を節約できて嬉しい方針です。
アップル、次期Mac OS X「Snow Leopard」でチップ処理能力を向上へ
サンフランシスコ発--Appleは、ムーアの法則がコンピュータチップを導いてきた新たな方向性に対応し、Mac OS Xの性能向上を目指している。
引用先:CNET Japan:ニュース
今回の「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」は、比較的動作スピードが遅いとされてきたMicrosoftの「Windows Vista」から動作スピードが劇的に改善された「Windows 7」を意識して、動作スピード重視で開発されるだろうと予想されていましたが、もろ直球勝負を「Windows 7」に挑んでいるように思えますね。メジャーアップデートだとAppleは言ってますが、機能的な部分も「MacOS X 10.5 Leopard」を進化させる事に主眼を置いていて、使い勝手の向上は図られていますが、派手なUIの変更や機能追加はされていません。全体的には地味な印象ですね。ある意味「Snow」が付いただけですから...。
OS本体の動作速度の向上もさることながら、OSと同梱されるApple製の「Finder」、「Mail」、「Safari」等々のアプリ群のうち90%程が、64bitのネイティブ対応となり、動作速度が向上し、より俊敏なパフォーマンスを発揮できるようになったそうです。
もう既に、「Safari 4」は配布が開始されているので、そのパフォーマンスの向上を体験している人は多いと思いますが、「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」では、より開発が進んだモノが搭載されます。「Nitro」と呼ばれるJavaScriptエンジンは、現在でも「Google Maps」等のAjaxアプリを、より快適な速度で動作させていますが、OS自体の進化により、より向上された動作速度を体感できるでしょう。
今回のアップデートで「QuickTime」は10番目のバージョンである「QuickTime X」が搭載されます。Core Audio、Core Video、Core Animation等、OSが標準で搭載するメディアテクノロジーを基盤にして、再生動画のクオリティの向上を実現し、ウィンドウ枠消去や、簡易編集、Webサイトへのアップロード等の機能を強化させています。
数少ない新機能として、マルチコアプロセッサでのスレッド動作を最適化する事を目的に開発された「Grand Central Dispatch (GCD)」を搭載しています。これは、OS全体をマルチコアに対応させる事で、タスクを複数のコア、プロセッサに割り当てることで、マルチコアシステムの性能を無理なく引き出せるプログラムを簡単に作成する事が出来るようになるそうです。
また、新たに「OpenCL」がサポートされ、1秒間に1兆以上の演算を処理するグラフィックプロセッサの持つ膨大な処理能力を、描画処理以外に解放し、あらゆるアプリで利用できるようにするテクノロジーなんだそうです。とにかく、「OpenCL」を使えばアプリの動作速度が向上されるみたいですヨ。
後、あんまり個人ユーザーには関係無い話なんですが、そこそこ大きな企業で、社内情報を共有するに必要な「Microsoft Exchange Server 2007」のクライアントアクセス機能を標準でサポートし「Windows」との親和性を向上させたそうです。しかも、「Mail」、「アドレス帳」、「iCal」といったApple製アプリケーションと、「Exchange Server」のデータ同期が行え、新たに専用アプリを必要としないとの事。また、「Exchange Server」のデータを「Spotlight」で検索もでき、「Exchange Server」内のファイルの「Quick Look」でプレビューできるそうです。
しかし、上記の通り、見た目はかなり地味な進化なので「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」では、「Mac OS X 10.5 Leopard」の時ようなアップグレード価格で発売すると、買ってくれない人が多そうだとAppleは判断したのか、全快の129ドル(日本では14,800円で販売)から大幅ダウンの29ドル(日本円で約2,800円前後:09年6月10日現在)で9月頃販売されるそうです。5人までインストール可能なファミリーパックの価格は、49ドル(日本円で約4,800円前後:09年6月10日現在)だそうです。
「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」は、価格が安いのと、確実にマシンのパフォーマンス向上が期待できるので、間違いなく買います。しかもファミリーパックを!
とか言ってるけど、初めて買った「Mac OS 7.5」以来、買わなかったって事は無いんですけどね。テヘ。