Book
「ラクをしないと成果は出ない」は使える自己啓発本です。
今回読んだのは、大和書房刊「ラクをしないと成果は出ない」です。ベストセラー本なので何を今更って感じですが、お付き合い下さい。
本書との出会いは、会社を辞める直前、自営業でウェブの仕事をしたいかなぁと漠然と思っていた時に、本屋をブラブラしていたら、そのタイトルのインパクトから思わず衝動買いしちゃったといういつものパターンです。今までのサラリーマン生活では、「ラクをしたら成果は出ない」と言われ続けて仕事してた訳ですから、そのタイトルに果然魅力を感じたわけです。
しかし、この手の自己啓発本は、読んでみると落胆する事が多いのと、退職時のゴタゴタで読む時間が取れず、時間が出来たら読もうと積み上げてそのままになっていました。ふと、最近なんか思い立って本書を手に取り、帯に書いていた「「やるべきこと」を圧縮し、「やりたいこと」を拡大する100のアイディア」というコピーに感銘し、本書の目次に目を通していると、これから自営で仕事をしていく自分にとって、自分を律するのに参考になるんじゃないかと思い、急に読む気が起きてきまして、やっと読んだって感じです。
内容を至極簡単にまとめると、著者の日垣隆氏が仕事をしていく中で経験した事から学んだ鉄則を100個書き出して解説しています。
本書に書かれている100の鉄則は、著者が入浴中にアイディアが湧いてきて、風呂上りに一気に書いて、メルマガに掲載したモノが下敷きになっています。著者目線で書かれているので非常に日記的な感じがするのですが、自己啓発本にありがちな抽象的な事は書かれておらず、100の鉄則は極めて現実的です。
自己啓発本に限らず、仕事に関係するビジネス本の殆どは、コンサルタントか経営者目線で書かれているので、仕事の長期戦略や、人事に関しては役立つかもしれませんが、一個人としての仕事では役に立つのかと問われれば、役に立たないと答えるでしょう。しかし、本書は、一個人としての仕事に役に立ちますし、より良い人間関係の構築や、仕事の進め方、生活についても、役立つ鉄則が書かれています。
しかしながら、タイトルどおりラクをしないと成果は出ない鉄則だけ書かれていないのが面白いです。努力しないと成果は出ない鉄則だろと突っ込みを入れる鉄則もありまして、100個全部に高レベルなラクをしないと成果は出ない鉄則を期待しているとちょっと期待外れになるかも、著者の個人的な鉄則を羅列している訳ですので、玉石混合は仕方ないです。自分に合うと思った鉄則は取り入れて、合わないなと思ったら取り入れなければ良いという軽い気持ちで読んだ方が良いです。著者もそうしろみたいに鉄則で書いてありますしね。
本書は、この手の本にありがちな、こうすべきといった断定も無く、軽いノリの文章は簡潔で読みやすいと思います。これでも説教臭いと感じる人はいらっしゃると思いますが、他人が経験の中で得た教訓っていうものは、断片的にしか教えてくれないモノなので、貴重なんですヨ。個人的には、手元に置いておいて、仕事の合間にでも軽い気持ちつまみ食い的に読み返したりしてると、役に立つ場面があるように思えます。
っていうか、自分は手元おいて、暇な時に食い的に読み返したりしようと思います。
コレとって根拠はないのですが、本書読んでから、なんだかこれからいけそうな気がしてます。

- ラクをしないと成果は出ない
- 日垣 隆
- 大和書房 2008-05-23
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- おすすめ平均
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100項目実行したらラクではないが...
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ふつうです
by G-Tools , 2009/05/12