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Zero Motorcyclesが、大型モデルでは世界初の電気モーターサイクル「Zero S」を発売するそうです。

Zero S

自動車の業界では、環境適合車が次のトレンドだという事で、各自動車会社は、燃料電池車、電気自動車、ハイブリッド車、水素エンジン車等々の様々コンセプトモデルを公開していますね。ハイブリッド車の分野では、日本の自動車メーカーが世界の先陣を切って市販モデルを販売しているのは、日本人として誇らしい限りです。電気自動車の分野でも先陣こそ切れませんでしたが、カタログモデルが発売間近です。

方や、モーターサイクルの業界は、ミニバイクサイズの電機モーターサイクルは市販されていたりするのですが、大型モデルとなると、各国のメーカーやベンチャー企業が電気モーターサイクルのコンセプトモデルやプロトタイプを発表しているぐらいで、今のところ市販化に至ったモデルありませんね。車体の大きさからくるバッテリー容量の制限とか、ガソリンエンジン車に比べて出力、航続距離で劣るとか、イロイロと技術的なハードルが高いんだろうなと思うので、各社市販に向けて頑張って欲しいところです。

ただ、先陣を切ると目立つのは、誰が考えても分かる事ですから、性能的にお話にならなくても、ベンチャー企業から、そろそろ市販モデルが出てくるかなと数年前から思っていたのですが、ついにコスト的に折り合いが付くところまで来たと言う事で、Zero Motorcyclesというメーカーが、大型モデルでは初の電機モーターサイクル「Zero S」を発売するそうですヨ。

「Zero S」デザインは、一応、欧州で流行のスーパーモタードのスタイルを採用されているのですが、パッと見、軽快感がまるで無いデザインなんで変な感じなのです。ビジネスモデルっぽいなと思うのは自分だけでしょうか?

よくよく見ると、バッテリーと電気モーターを転倒時に保護する為なのか、シュラウドを大型化したようなカウルで囲っている為なんですね。他が簡素なのに、ここだけスーパースポーツ然とした感じに、頭が、デザインが変と認識してしまうのでしょう。各部を見ていても、最初からスーパーモタードのスタイルにしようと車体設計をしたのではなく、途中から変更した風に見えるので、それが中途半端感をより一層強調していると思いますヨ。

カウルレスモデルの場合、エンジンっていうのが、デザインアイコンになっているんだなぁと思い知らされましたね。バッテリーと電気モーターをどう格好良く見せるか、ここ注力してうまくデザインしないとダメって事が、「Zero S」デザインからよく分かります。

SF的な尖ったデザインをしてしまいがちなところを、他のモデルと変わらないデザインで勝負してきたのは評価できますが、もう少しデザインの完成度が高かったらね。電気モーターサイクルとしてではなくデザインだけで買っちゃう人が排除されたのが、ある意味残念。

Top Speed」の記事によると、「Zero S」に搭載されるバッテリーは、22,000Wの容量を持つリチウムイオン電池が採用されています。容量を稼ぐ為に結構巨大で、カウルの隙間から見える巨大な箱がバッテリーなんだそうです。102kgの車体重量に、31hpのピークパワーと、84.6Nmの最大トルク、96.6km/hに到達する最高速度を誇る電気モーターが組み合わされます。カラの状態から満充電の状態まで110Vから220Vの電源で4時間かかるそうです。平均的な航続距離を書いていなかったので、1回の充電でどのくらい走れるのか分からないです。2時間ぐらいは走れないと実用に耐えられない気がするのですが。

足回りは、倒立タイプのフロントサスペンションが採用され本格的です。ストロークがプロント203mm、リア229mmとナカナカ長い。ブレーキは、ラジアルマウントされた2ポットキャリパーにステンレスディスクという構成なのですが、102kgの車体を止めるには心許ない大きさですね。ちゃんと効くかが心配になりますヨ。タイヤサイズは前110/70-16、後140/70-16となっています。

ちなみにシート高ですが、90.2cmだそうです。

気になる価格なんですが、9,950ドル(日本円で1,002,000円-09年4月10日現在)と、頑張っていますヨ。他のスーパーモタードモデルと比較しても、選択肢に入る価格じゃないかと思います。5月から顧客の元へ届けられるそうです。日本から買っている人はいないと思いますが、格好はともかく、乗ってみたいモデルではあると思いますヨ。

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このページは、naganagaが2009年4月10日 13:42に書いたブログ記事です。

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