Motorcycle
Moto Moriniがデュアルパーパス市場に再チャレンジ?「Granpasso 1200」を発表。
2004年にモーターサイクルブランドとして復活したMoto Moriniも、早4年目。弱小メーカーということで大規模なモデルレンジの拡大しないという、イタリアの会社とは思えない手堅い商売をしているメーカーです。現在の所、ネイキッドジャンルに向けてのみ、2種類のモデルが販売されているだけなので、その手堅さが分かるというモノです。今回、ミラノショーで発表されたのは、Moto Moriniは新しい市場に乗り出そうと「Granpasso 1200」を発表しましたが、やはり手堅く欧州で人気あるデュアルパーパスモデルでした。06年にデュアルパーパスの市場に参入する予定で「MM3」というモデルを発表したんですが、発売までに至っていませんでしたので、それのリベンジっていう側面が強そうですけどね。ただ今回は、「MM3」が手堅く大人しいデザインで評判がイマイチだったので、手堅いのは商売だけにして、「Granpasso 1200」のデザインは冒険をしてみる事にしたみたいです。
写真を見る限り、「Granpasso 1200」は全てを新規に開発したモデルではなく、既に発売されている「MM3」をベースに改良を施されたモデルのようですね。フレームの形状とか、ラジエター、エキパイ、サイレンサーの位置等々がほぼ同じです。
それでも、外観が大幅に変われば、印象も変わるモノで、「Granpasso 1200」はかなりアグレッシブなデザインとなっています。特に強烈な個性を放っているのが、ヘッドライト周りですね。ライト部分が剥き出しかつ、左右に目一杯広げて配置され、フェンダーっぽいビキニカウルの形状も相まって、鳥や虫の顔の様に見えますヨ。左右に配置された大きなシュラウドが、鳥の頬のように見えて、結構な強烈さです。横から見ると、ビキニカウルのボリュームがなさ過ぎて、前はシュラウドだけに見えるデザインっていうのはインパクトが大きいですね。
対して、リア周りはシートだけというシンプルさです。後端に申し訳程度にリアカウルがあり、灯火類が組み込まれたデサインになっています。全体がシート色の黒になってしまうので、後ろから見てもシュラウドが目立つように感じてしまいすヨ。
正直、ヘッドライトとシュラウドの印象が、かなり強いんですが、デザインとしては良くまとまっていると思いますヨ。個性が強いんですけど、嫌味が無いところはナカナカです。
「Motor Box」の記事と、「MCN」の記事によると、搭載されるエンジンは、他の車種同じの水冷4サイクル4バルブ87°V型2気筒エンジンで、排気量は1187ccとなっています。ピークパワーは、「Corsaro 1200」と同じ140hpを発生させているそうですヨ。乾燥重量200kgの車体を加速させるに十二分なパワーですね。Moto Moriniによると、低い回転数時のパワーの出方を改善したそうなのですが、ピークパワーが同じなので、トルクだけ厚くなっているという事なのでしょうか。最大トルク値が発表されていないのでわかりません。後、燃費が改善されている新しいEFIを装備し、欧州の排ガス規制ユーロ3に対応しているそうです。タンク容量は25リッターだそうです。
スイングアームの形状が新しくなった足回りは、フロントに50mmのストロークを持つMarzocchi製の倒立サスペンションを装備、リアは、OHLINS製のサスペンションが装備されるというナカナカの豪華さです。タイヤサイズは、前が19インチ、後が17インチとなっています。
メカ的にも「MM3」からグレードアップしていて、これなら顧客も満足というレベルです。後は、この個性的なデザインが、市場に受け入れられるかでしょう。Moto Moriniとしては2008年中には販売したいと思っているそうで、大体、8,500ポンド(日本円で約1,930,000円)ぐらいにはなるんじゃないかという事です。個人的には、ちょっと価格が高いように感じますね。同クラスのライバルを相手にするには、ハンディがありすぎるように感じるんですけどね。Moto Moriniというブランドに、そこまでプレミア製あるかは疑問です。