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KTM開発陣、入魂の一作。初の本格スーパースポーツ「RC8 1190」を発表しましたヨ。

rc8_1190_08.jpg

2003年の東京モーターショーで、KTMのブースに展示された1台のコンセプトモデル「RC8」が、4年という開発期間(実質GOサインが出てからは2年だそうですが)を経て、同社初の本格スーパースポーツモデル「RC8 1190」として、ついに発売されますヨ。新コンセプトのオンロードモデル「690 DUKE」で、オンロード市場に参入したKTMとしては、「990 Super Duke」に続く3モデル目(モタードを含めるともっと多くなりますがオンロード用シャーシとしてと思って下さい)となりますね。これを作る為だけとは思いませんが、同社が、GP125/250に参戦することで得たオンロードのハンドリングがいかなるものなのか、それを知ることが出来る興味深いモデルです。

RC8 Prototype

スタイリングのデザインは、上に載せたコンセプトモデル時代の写真をみても分かるように殆どと言って良いぐらい変わっていませんね。オレンジの車体色の似合う、直線と面を組み合わせたデザイン手法もそのままです。ただし、各カウルに目を向けると、かなりの部分に手が入っているので、全く同じというわけではないですね。

アッパーカウルの形状は変わっていないんですが、全体的に大きくなっているように感じます。タンクには、エアインテークらしい穴が開けられていますし、サイドカウルにはエアアウトレット用の切り裂きが追加されています。小振りだったリアカウルも、腰のストッパーの役目をさせるた為に大型化されている等々、細かな所にまで変更の手が加えられているのがよく分かりますヨ。市販車となって加えられたバックミラーや、ウインカーの形状や取り付け位置などを見るにつけ、この「RC8 1190」の開発者が、かなりこだわって作ったモーターサイクルだろうなという事は、写真からも分かりますね。

何と言っても、デザイントレンドって何と言わんばかりの独自性溢れるデザインの完成度は上がっていると思いますヨ。

Motor Box」の記事と、「MCN」の記事によると、エンジンは新たに開発された排気量1149ccのV型2気筒エンジンで、75°のV字角度と、ドライサンプの採用がKTMのモーターサイクルであるという事を示しています。このエンジンから発生するピークパワーは、10,000回転で155hp、最大トルクは120Nmとなっています。吸気はEFIで、口径52mmのバタフライバルブを装備したKEIHIN製のスロットルボディ(FCR系?)が使われているそうです。なんか、CAN-busシステムとかいうもので、制御されているらしいんですけど、よく分かりませんでした。また、排気系は全てエンジン下のスペースに押し込むことにより、重量物を下にしマスの集中化を行っているそうです。簡単に言うとダルマの様な構造になっているという事で、安定しつつも機敏というハンドリングを実現している訳です。これは、エンジンのコンパクト化によって実現できた構成で、ちゃんと排気長とサイレンサーの容量も確保できている為、ちゃんと欧州の排ガス規制ユーロ3に対応しているそうですヨ。(じゃないと売れないし)

で、この「RC8 1190」カーボンパーツ等々の軽量化材料を使わないモデルとしては、クラスでも軽量にあたる198kgを実現。コレは乾燥ではなくて、オイル、冷却水を含んだ重さなので、これに155hpのパワーと考えただけでも楽しくなります。かなり元気の良い加速が期待できますヨ。GPレーサー並の太いスイングアームも形状見直しで、路面かかるトラクションも良好になっているそうで、う〜んそのハンドリング大いに気になります。

足回りは、サスペンションを前後ともWP製となっており、フロントサスペンションは直径43mmの倒立を採用。もちろんフルアジャスタブルです。これに組み合わされるブレーキシステムは、直径320mmのブレーキディスクが2枚と、ラジアルにマウントされたbrembo製の4ポットモノブロックキャリパーとなっています。

当初、予定した性能を実現するため、WSBに出場するための排気量1000ccを諦めたKTMですが、その後の改定により、排気量が1200ccまで増やされた事で、KTMが出場する為の壁が消え出場資格が発生した事を受けて、KTMでは、「RC8 1190」のホモロゲーションモデルの開発が進行しているそうです。近い内に発表される可能性があるそうです。ただし、いきなりレースに出場しても技術の蓄積無くして勝てるようなWSBではないので、とりあえず世界ストック選手権から「RC8 1190」を投入していく計画のようです。

しかし、「RC8 1190」ってKTM開発陣の入魂の一作って感じで、個人的には凄く魅力的です。価格関係は、まだ発表されていないのですが、部品とか構成を考えると、恐らくライバルとそう変わらない値段なんだろうなと思いますね。買うとなるとあれやこれやで悩むことになりそうです。

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「KTM」のスーパースポーツ「RC8」のCMです。世界的に有名なオフロードバイクメーカーが作ったオンロードモデルだけに、その特徴ある車体と走りが気...

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このページは、naganagaが2007年11月 8日 00:10に書いたブログ記事です。

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