Motorcycle
発売20周年記念フルモデルチェンジ、HONDAのデュアルパーパスモデル「XL700V Transalp」発表。
日本語でアルプス越えを意味するTRANS-ALPSに由来する車名を持ち、過去には、パリ・ダカールラリーで優勝した「NXR」の血統をも受け継ぐ、HONDAのミドルクラスでのデュアルパーパスモデルである「XL600V Transalp」の発売(1987年)からちょうど20周年にあたる07年に、08年モデルとして、排気量を拡大しフルモデルチェンジした「XL700V Transalp」を発表しましたヨ。
デザインは、先代の「XL650V Transalp」から既に曲面を取り入れたデザインになっていたのですが、08年型「XL700V Transalp」は、それを更に推し進めて、曲面主体とも言えるデザインとなっています。
丸ライト化されたヘッドライトまわりは、古さと新しさが同居したようなデザインで、ナカナカ個性的な面構えとなっていますね。スクリーンと一体になった造形は面白いです。そこから、両側へさらにはタンクへと曲面で繋がるシュラウドは、小型化され、排気側の開口部が大きくなっている為、上部のボリュームが抑えられ車体全体がスマートになったような印象を受けます。アンダーカウル(エンジンガード)は楕円の穴が目立つ曲面を多用したデザインです。
リアカウルの厚みを薄くデザインする事と、後端ら向かって尖っていく現在のデザイントレンドを入れる事によって、軽快感を演出する事に成功していますね。サイレンサーが小ぶりなモノになっているのも効いていると思いますヨ。また、シートが薄くなっているので、足つき性は向上しているように見受けられます。
ただ、全体的に見て、曲面主体だと生物的なイメージが強くなり気持ち悪さが出てくるのですが、「XL700V Transalp」のデザインは、それをギリギリのラインで踏みとどまっているという絶妙のバランスになっています。地味にスゴイデザインだと思っていますヨ。しかし、それでもかなり個性的なので、これは賛否が分かれる所でしょうね。
「Motor Box」の記事によると、「XL700V Transalp」に搭載されるエンジンは、52°のVアングルをもつ水冷4ストロークV型2気筒というフォーマットを採用し、排気量650ccから700ccへと拡大しています。シリンダヘッドは一新され、それまでの3バルブから4バルブへと進化。ピークパワーを7,750回転で60hp発生させ、最大トルクを5,500回転で60Nm発生させます。吸気系はEFI(PGM-FI)となり、欧州の排ガス規制ユーロ3に対応しています。かなりトルクが厚くなっているので乗りやすくなっているんじゃないですかね。やはり50ccの排気量差は大きいようです。それとタンク容量が1.5リッター減って17.5リッターになったそうですヨ。
フロントサスペンションは、成立タイプのモノが採用され、これに組み合われるブレーキには、オプションでABSを選択できるようになっています。また、フロントタイヤの径も変更になり、21インチから19インチへと大幅ダウンしています。後、リアタイヤサイズも変更になり130/80となっています。軽快さを狙った設定のようで、どちらかというとオンロードの方が得意なように感じますね。
「XL700V Transalp」、まだ価格等は発表されていないのですが、ツーリングで乗る事の多い方には、ナカナカ気になるモデルなんじゃないですかね。なんか、「XL700V Transalp」の生産はスペインのMontesa Honda S.A.で行われるそうで、日本に入ってくる場合は外車って事になるみたいですね。外車のHONDAを手に入れるっていうのも何だか贅沢な感じがしてよろしいんじゃないですか。