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「S-DMS」採用でさらに乗りやすくなったSUZUKIの「GSX-R600 K8」「GSX-R750 K8」登場。

GSX-R600 K8

前のエントリーで書いた、写真を雑誌にスッパ抜かれたSUZUKIの08型「GSX-R600 K8」ですが、9月28日からフランスの首都パリで開催される「パリ・ショー」を前に正式に発表されました。危惧していた兄弟車の08型「GSX-R750 K8」も発表され、日本メーカー唯一の750ccスーパースポーツモデルをラインナップしているというのを、SUZUKIは堅持しましたヨ。過激なハンドリングで売っている600ccクラスと、大パワーを持て余し気味の1000ccクラスの中間と言うことで、少ないながらも需要があるって事なんでしょう。なにわともあれ良かった良かった。また、1985年の発売の初代から20年以上に渡って販売を続けてきた訳ですから、今辞めてもらっちゃ困る訳ですヨ。

GSX-R750 K8

外観は、現行モデルとあまり大差がないように見えますね。基本的なシルエットは、あくまでキープコンセプトのようで、イメージを大きく変えることはしていないのですが、細かいディテールは、全くと言っていいほどデザインを変更しています。しかしながら、ちゃんとアイコン的な部分は変化したと分かるデザイン施されていいるようで、目立つところは、やはり、ヘッドランプの形状と、サイドカウルの形状、サイレンサーでしょう。

まず、ヘッドランプなんですが、現行モデルの縦2灯のイメージを引き継ぎながら、左右に大きく広げ、鳥の羽ばたいている形になっています。横3灯となったヘッドランプは、その奇抜さからインパクトあるデザインとなっています。真ん中のランプが、ロービームのプロジェクターランプで、左右のランプは、ハイビームのマルチリフレクターランプとなっています。この3灯化でアッパーカウルもデザインも大幅に変わり、目立っていた大型エアインテークが小さくなって配置され、賑やかさは解消されています。サイドカウルは、大幅に形状が変更され、丈夫そうに見えるカウルになっています。形状とカラーリングでX字が書かれているように見えるところが面白いですね。

タンクからリアにかけての部分は、あまり変化していないように思えますが、現行モデルそのままとは思えないで、細かいところが色々変わっているのでしょう。一番目立つサイレンサーは、長さが延長されショートマフラーではなくなった事が分かります。現行モデルでは、あまりに短すぎたため、騒音規制にパスできないという事がよく起こったので、その対策も兼ねていると思われます。

一見、フルモデルチェンジに見えるマイナーチェンジかなと思ってましたが、限られた条件でデザインが施されているようです。

マイコミジャーナル」の記事、「Motor Box」の記事によると、エンジンは、排気量やエンジンのフォーマットは同じなのですが、出力向上のためにエンジン内部の設計を見直し、ストローク39mmと41mm、圧縮比が、それぞれ12.5:1と12.8:1となりました。EFIの吸気系では、恐らくファンネルの可変システムが採用されているらしく、600ccが40〜46mm、750mmが48〜50mmの範囲で動くそうです。これは、SUZUKIの大排気量モーターサイクに搭載され始めている「S-DMS (Suzuki Drive Mode Selector)」を、08型「GSX-R600 K8」と「GSX-R750 K8」にも採用している為だと思われ、好みやシチュエーションによりエンジンの出力特性を3パターンから選択できるタイプとなっています。3パターンで、モーターサイクルの性格がガラリと変わるこのシステムですから、中低速のトルクが薄くなりがちな600ccでは、恩恵が大きいと思いますヨ。

足回りでは、前後サスペンションとも2ウェイ圧側減衰調整機構付きのサスペンションを採用し、より幅広いセッティングを可能にしているそうです。さらに「GSX-R750 K8」には、インナーチューブがTINコーディングが施されているそうです。これに組み合わされるブレーキのディスクは、直径310mmで5.5〜5mm厚のモノが2枚採用され、これに4ポットキャリパーをラジアルマウントしています。また、電子制御ステアリングダンパーなどを採用し、ハンドリングの向上を図っているのですが、ホイールベースが1400mmで、乾燥重量が163kgと変化無しなので、あまり劇的には変化していないかも...。後、タイヤは前120/70ZR17M/C、後180/55ZR17M/Cとなってます。

シート高が810mmとやっぱり高いです。 「GSX1300R Hayabusa」が下がったから期待していたんですけどね〜。

「S-DMS」の採用で、かなり乗りやすくなった08型「GSX-R600 K8」と「GSX-R750 K8」ですが、欲しくなった人、結構多いのではないでしょうか。高回転型の600ccには、是非採用して欲しいシステムだったので、欧州に限らず、米国、日本でも結構ベストセラーになったりするかもしれませんね。願わくばこのシステムが搭載されたにもかかわらず価格もあまり上昇していないというのが、ベストですね。

コメント [2]

07'R750は日本には逆輸入できなかったんですが、08では
大丈夫なんでしょうかねぇ。
R600と共通マフラーのせいで排ガス規制に通らなかったのが理由なんですが、そういやどこかのSBSのお店が07'R750
売ってたなぁ、登録できるかな?

>かまへるさん
07型「GSX-R750 K6」の逆輸入出来なかった件は、自分の情報だと、騒音規制でダメだったと記憶しています。短いサイレンサー故に、排気口で騒音を計測すると、エンジンのメカノイズをひろって音量が上がってしまうためだそうで、SUZUKIではカウルに内張を貼り付けたりしてメカノイズを抑える加工をして、輸入できたという事です。適合マフラーでも、内張剥がしていると車検に通らない可能性はありますね。

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このページは、naganagaが2007年9月29日 00:03に書いたブログ記事です。

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