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「ジョー・マクモニーグル未来を透視する」は未来への参考書、信じ過ぎはいけません。

ジョー・マクモニーグル未来を透視する

著者のジョー・マクモニーグル氏は、日本テレビ系列で番組の改編期に放送されている人気特番『FBI超能力捜査官』で、最強の千里眼と紹介されている人物です。彼の持つ超能力は「Remote Viewing(透視/遠隔視)」と呼ばれるもので、遠く離れた場所から特定のターゲット(番組内では主に失踪者)を探し出し、その周りの状況(衛星写真の様にかなり広範囲から近所まで)をまるで見て来たの如く詳細に描写できるという能力です。その精度の高く、番組内でターゲットを発見できる事が多いので、毎回驚かされている訳です。この能力は、アメリカ軍の極秘プロジェクト「スターゲート」で発現されたモノなんだそうで、軍事用としてターゲットを確実に攻撃する為に必要という事で、ここまでの精度を持っているのかと思います。が、あまりの精度の高さにヤラセ疑惑の絶えません。

日本テレビが捏造している存在であればネットとかで情報を拾えない訳ですが、米国では有名人らしくちゃんと公式サイトもあります。このサイトによると、日本のテレビ出演前から既に米国や欧州で同様のテレビ番組に出演し成果を上げている(こちら)ようなので、彼の能力が本物かどうかは別として、ヤラセでは無いと思われるので、自分的にはとりあえず彼の能力を信じる事にします。最近ではblogサイトも立ち上がり、精力的に透視しまくっている様子が伺えますね。

で、ここからやっと本題。そのジョー・マクモニーグル氏が能力を使って未来を透視してみたらどうなるかという実験をし、その結果が書かれたのが、今回読んだソフトバンククリエイティブ刊「ジョー・マクモニーグル未来を透視する」です。有名なジョー・マクモニーグル氏の著作だというのもあるのですが、超能力者って自分の得意分野だけに絞って、他の能力にチャレンジしないモノなのですが、果敢に他分野に挑戦した思われるこの本の内容が気になって買った次第です。というわけで、やはり「人類滅亡」とかセンセーショナルな話題が目白押しかと、ある意味嫌らしい期待を胸に読み始めましたヨ。

ところがどっこい、内容はかなり実務的で、政治から経済、日々の生活から趣味、性の問題といった個人的なモノに至るまで幅広く2050年までの未来透視が行われているのが面白いです。予言とか予知といったものは、マクロな視点のみで語られる事が多いのですが、この未来透視はそれだけに止まらずミクロな視点をも書かれているので、自分たちの置かれる世界が、50年でどのように変化していくのかリアルに分かるんですヨ。

未来透視の全体的な印象では、コンピュータの急速な発達がもとになっているのか、テクノロジーの進歩はよりスピードが上がっていくみたいですね。ミクロなレベルではイロイロな問題が解決されたり、便利になっていたりしそうです。ただ、マクロなレベルでは、あんまり進歩していないようで、現時点で、今後大きな問題になるだろうと言われている環境問題等々は、さらに深刻度が増しているようです。けど何とかやっていけているみたいですヨ。今後50年間は、大きな災害とか、ちょっとした戦争とかあって大変かもしれないけど、人類が滅亡すると言った事はないみたいです。とりあえず、1000年後の地球も未来透視されている(実現したかどうか誰も確認できないですけど...)ので、安心して良いみたいですヨ。

この本の原書は1998年に出版されたものなので、既に過去のなった年代も未来予知として書かれているのですが、この9年間だけ限ってみるとナカナカの的中率ですヨ。ただ、2007年時点で明らかに外れたと思われたり、これは今後2、3年では実現しそうにないと思われる未来透視も見受けられます。どうも、未来透視の場合、ターゲットとなる年代が現代よりも遠ければ遠いほどズレも大きくなっていくようです。ただ、大枠は外していないように感じたので、大なり小なりターニングポイントになるような出来事は起きそうな気はしてます。

ただ、ニューヨークで起きた同時多発テロに関して書かれていないのは残念。好意的に見て、恐らくアメリカ国内のテロなんて考えられなかった時代ですから戦争というキーワードだけで透視した結果、透視対象から外してしまった可能性もありますが、著者は退役したとはいえ今だ米国諜報部の人間なので、米国の不利益になると判断した為、意図的に書かなかった可能性も考えられます。(他の項目でも同じ事が言えるかも)

ちなみに、新たに書き起こされた日本の未来透視については、2006年に透視されたモノなので、まだ未知数という訳で、ワクワクしながら待つことにしましょう。

本書の付録で解説されているように「Remote Viewing(透視/遠隔視)」での未来透視の結果は絶対的なモノではないようで、本書で提示された未来像を信じすぎて支配されてしまうのは問題のようです。未来予測の参考程度に考えて、自分たちが思い描いている未来に向かって進むことの方が重要だとしています。それは同感で、未来というのは、これから起きる可能性でなわけですから、今を生きる自分たちがどう考えたか、どう行動しかによって変わるモノのようです。とりあえず、本書に書かれている未来は、知っておいて損はない情報程度って思うことにします。

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ジョー・マクモニーグル未来を透視する
ジョー・マクモニーグル 中島 理彦
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starびっくりした!
star終末論でない所がいい
star予知に関しては?
star本の作り方がちゃっちぃ
star物語としての未来

by G-Tools , 2007/05/23

About this entry

このページは、naganagaが2007年5月23日 23:35に書いたブログ記事です。

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