イタリアのポケバイメーカーPoliniが、公道用モデルを発売したという話題。実は昨年の11月に発表済みの様で、既に｢Motor Box｣の記事が掲載されていたにもかかわらずスルーしてました。男女が乗っている写真が掲載されていたので、てっきり試乗記かと勘違いしたのが原因です。Polini発表したのは｢XP 4 STREET｣というモデルで、同社のレース用ホケバイ｢XP 4T Motard｣をベースに、サスペンション長を長くして車高を稼いで大人が乗れるようにしたモタード仕様のミニバイクとなっています。

｢XP 4 STREET｣素がポケバイなのに、えらく車高が高いので、どこなくシルエットはアンバランスな感じですね。ちっこいシュラウドの下に丸見えのエンジンがあるので、余計そう見えてしまうのでしょうか。HONDAの｢XR100 Motard｣や、Kawasakiの｢KSR110｣を見慣れていると、モーターサイクルっていうよりも、何だか自転車っぽく見えてきます。ただ、流石にイタリアデザインですね、各パーツの造形は大きいクラスのデザインをそのまま小さくしたようになっていて、バーツ単位でみるとナカナカ格好がよろしいですヨ。前後フェンダーも心もち大型のモノが装着されているので、雨天走行時の泥はねも考慮されているようです。

普通、このクラスのモーターサイクルの場合、製品寿命が長いので各部品はローコストでオーソドックスなパーツが使われている事が多いのですが、｢XP 4 STREET｣はレーサーがベースという事で、フレームやスイングアームは最近のトレンドを採用した最新の設計で本格的です。

エンジンは、125ccの空冷4ストローク単気筒で、形からしてHONDAの｢Monkey｣系のエンジンに見えるのですが、Poliniの紹介記事にはHONDAの文字はないので、自社開発なのかOEM供給のなのかよく分かりません。4速ギアを備えています。欧州の排ガス規制ユーロ2に適合しているようで、排出ガスを従来より20%低減しているようです。パワー、トルクとも数値は書かれていないのですが、68.5kgの車重で大人1人を加速させるに十分なパワーは持つと思われます。恐らく排気量の関係で同クラスの国産よりは多めのピークパワーは発生させていると思うのですが、メーカーの紹介記事のなかに25kmの文字が...。これって最高速度の事なんでしょうか。ということはかなりアンダーパワーということなのかな。実際どうなのでしょうか?

サスペンションはPaioli製のモノが採用され、 ブレーキは、前200mm、後150mmのブレーキディスクと2ポットキャリパーが組み合わされます。｢XP 4 STREET｣では、このクラスとしては珍しく、ホイールはスポークとなっていて凝っています。ちょっと径が小さい気がしないでもないですが、｢KSR110｣の安っぽいホイールにガックリした自分としてはうらやましい...。

気になるタンク容量ですが、3.3リットルと少なめですね。燃費にもよりますが、｢XR100 Motard｣、｢KSR110｣に比べて航続距離は短いと思われます。素がポケバイなので、コレばかりは仕方がないかもしれません。エンジン上にあれだけ隙間があるのだから、専用で大型タンクを採用してくれても良いのにと思うのは、贅沢でしょうか。まぁ、町中専用って考えてもイイかもしれませんね。

価格は、2,500ユーロ(日本円で約389,000円)と、国産の同クラスとほぼ変わらないレベルに落ち着いています。ただ、輸入車と言うことで上乗せがあると微妙ですけどね。国産から上乗せ10万円だと、色々といじれるので余り魅力的ではなくなってしまいますね。個人的には、パーツのクオリティに拘らない(拘る人がいるのか?)のであれば、国産の方が良いように思いますね。

問題は日本に入ってくるかナンですが、Poliniの日本代理店を見つけることができなかったので、日本に入ってくるのか分かりません。恐らくポケバイを扱っている所にはルートがあると思うのですが、この分野は、正直よく分からないです。