Motorcycle
MV AGUSTAのコストを度外視した究極スペシャルバージョン「F4CC」を買う人いるのでしょうか?
ここ数年MV AGUSTAは、毎年のように既存モデルのスペシャルバージョンを発売していて、今年は既に「Brutale 910R Italia」を発売しています。恐らく、先日発売された「F4 1000 R」のベースのスペシャルバージョンも出てくるだろうと思っていたら、やはり登場しましたね。その名も、社長のクラウディオ・カスティリョーニ氏の名前を冠した「F4CC」だそうです。過去に発売された11種類のスペシャルバージョン「F4 ORO」「F4 SENNA」「Brutale ORO」「F4 SPR」「Brutale AMERICA」「F4 AGO」「Brutale Gladio」「F4 MAMBA」「F4 CORSE」「F4 TAMBURINI」「Brutale 910R Italia」に続く12種類目のモデルと言うことになります。なんか出し過ぎと思うのは自分だけでしょうか?
基本的に、「F4CC」は「F4」シリーズのモデルとなるので、デザインは「F4」そのものです。カラーリングが、スペシャルバージョンでは恒例となった黒・ガンメタが採用され高級感を演出していますね。カウルの素材はカーボンとなり、軽量化されています。また、各部のアルミパーツもアルミ製の高級なモノが使われ、それらは全て手作りされた部品なんだそうです。乾燥重量は187kgとなっています。
「Motor Box」の記事によると、「F4 1000 R」用のパイパワーの水冷4サイクル並列4気筒エンジンを、排気量1078ccまで拡大し搭載しています。ピークパワーは、12,200回転で198hpと24hpもの大幅アップし、9,000回転で125Nmの最大トルクを発生させます。最高速度は時速315kmに到達するようで、まさにクラス最強とも言うべき性能を発揮しています。この「F4CC」でレース出場用のホモロゲーションはとらないという事で、これだけの高性能を実現できたのだそうですヨ。もちろん、欧州の排ガス規制ユーロ3に適合済みだそうです。
プロントサスペンションは、インナーチューブが黒くコーティングされた高品質なものが採用されています。黒いアウターチューブから、前後のサスペションは、形状は同一でもかなり性能が良いサスペンションが採用されていそうです。このサスペンションにラジアルマウントされるブレーキキャリバーは、レース用と同形状のbremboのモノブロックや、スポークの密度が高いディスクなどが奢られ、時速315kmから安全にブレーキングできるように配慮されています。逆に低速だと握り転けの危険性も高いですけど...。
この「F4CC」は、メーカーがコスト度外視して本気出してチューンしたらこうなりましたっていうモデルということですね。なので、かなり無理したチューンというのを物語っているのか、お値段もコスト度外視の100,000ユーロ!!(日本円で約15,130,000円!!)だそうです。生産台数は100台限定なんだそうなんですが、売れきれるのでしょうか。ショップ系のチューンではできない部分にも手が入っているので、ある意味お得なんでしょうけど...。ここまで高額だと欲しいという気すら起きませんな。市販車ベースのモデルが、Ducatiの市販レーサー「Desmosedici RR」の55,000ユーロ(約7,930,000円)より高額とはオドロキですヨ。
1つだけ言えることは、どんな金持ちが買っても、間違いなくガレージの肥やしになることでしょう。転倒が怖くて乗れないと思いますヨ。特に握り転け。