Motorcycle
スーパーモタードモデルよりも、オンロード性能のアップしたHusqvarnaの意欲作「STR」。
欧州で人気のスーパーモタードは、メーカーにエンデューロモデルベースではない、スーパーモタード専用のモデルを開発させるほど、盛り上がってを見せていて、そこで活躍するレーサーのレプリカモデルが多数発売されています。ただ、レースで使うことが前提の仕様になっているので、必ずしも公道での使い勝手が良いというモノではないようです。そこで、イタリアのHusqvarnaは、スーパーモタードの性能と、公道での使い勝手も向上させたプレミアムモデル「STR」を公開しました。KTMの「Duke」に対抗するモデルとして注目ですヨ。ただし、今の所はコンセプトモデルみたいですけど。
この「STR」のデザインには、鬼才マッシモ・タンブリーニ氏がプロジェクトに参加しているそうです。なので、かなり従来のスーパーモタードモデルとは考え方が違うというのは、写真を見ただけで分かりますヨ。MV AGUSTA成分が多いです。
急角度にスラントしたヘッドライトは今の流行なので、コレは外せないして、タンク横から、ヘッドライト下に繋がるラインは、エンデューロ車のフェンダーの様に見せています。この手のモデルは、オンロード用フェンダーを取り付けると、車高故ヘッドライトまわりが間の抜けた感じになるのですが、このラインがアクセントになり、それを打ち消しています。タンク下のシュラウドというか、ラジエターカバーというか難しいパーツの存在も、そこに面白さを加味していますヨ。また、メーターは、烏帽子型なのですが、両脇にウインカーを配する事で、取って付けた感じを消しているのもナカナカですヨ。リアカウルは、薄く、横幅が広いデザインになっていて、エンデューロモデルベース故の細いシートではなく、オンロードモデルのような座面の広いタイプになっていますから、座り心地重視の仕様になっています。また、リアカウル後端から出るボックスサイレンサーはナンか新鮮。フェンダーと一体化したストップランプも処理も面白いですね。ちょうどうまい具合に、各ジャンルの良いところをデザイン組み込みながら、きちっとまとめてしまう所は、流石、マッシモ・タンブリーニ氏と言ったところでしょうか。
「Motor Box」の記事には、エンジンスペック等は書かれていません。写真を見る限りでは、排気量650ccぐらいの水冷4ストローク単気筒エンジンが積まれているようです。恐らく、Husqvarnaの同クラスのエンジンと同等のパワーとトルクを持っているでしょう。しかし、「STR」キモはエンジンではなく、エンジンを両側から挟み込む剛性の高そうなアルミのフレームに、パイプフレームが組み合わされる独特の構成をしたフレームでしょうね。一体どんなハンドリングを生み出すのか興味がありますね。
この「STR」今所、製造に8,000ユーロ(約1,206,000円)程のコストがかかるそうです。恐らく販売される価格もこの程度ではないかと思われます。新しいジャンルのオンロードスポーツって考えると、マアマアこんなモノかなと納得できる価格じゃないですかね。なんか、欧州メーカー各社からオンロード寄りのスーパーモタード車が数多く出てきそうな予感がしますヨ。