Motorcycle
07型「990 Super Duke」は、フルチェンジ?、それともマイナーチェンジ?
KTMが、本格的にオンロード用モデルとして生産を開始した「990 Super Duke」は、長年オフロードモデルを主力として位置付けていた同社ですから、オンロードモデルにオフロードモデルのような取り回しのしやすさを持ち込み、そのデザインと相まって、独特の世界を作り出しています。今回、07型モデルで、「990 Super Duke」は初のマイナーチェンジを迎えるようです。といっても写真を見る限りではシャーシの変更は余りされていないようで、主に外装のテザイン変更と、エンジンの改良が行われているようです。後、今回の目玉と言うべき、プレミアムバージョン「990 Super Duke R」の追加が発表されました。
新しい「990 Super Duke」のデザインは、従来の丸みを帯びたデザインから、最近のKTMのデザイン傾向であるエッジを立たせ、角張った印象を与えるデザインになりました。ヘッドライトの形状も多角形で構成されたビキニカウルは、とてもシャープな印象です。タンクも同様に多角形を多用した造形になり、少し小さくされたシュラウドとラインが一体化しているように見えます。次に、シートとリアカウルの形状なんですが、この部分は「990 Super Duke」と「990 Super Duke R」では、大幅に形状が異なり、「990 Super Duke」は従来と同様に、タンデムシートと一体化したオフロードモデル的なダブルシートと組み合わされ、アップされたサイレンサーにタンデムライダーが脚に火傷を負わないように、カバーされた大型のリアカウルとされています。対して、「990 Super Duke R」では、よりレーシーな小型のモノに変えられ、シートストッパーが付いたシングルシートとする事で、スポーツ性を向上させています。テールランプも大きな形状も変更されているようで、後から見たら同じモデルとは思えないぐらいデザインが変えられていそうです。シルエットは、現行モデルと大差ないので、変わった感じは薄いのですが、見比べてみると、より洗練されたデザインに生まれ変わっている事が分かりますヨ。
「Motor Box」の記事よると、搭載される水冷4ストロークV型2気筒エンジンの細かいスペックは発表されていないので分からないのですが、主になる変更は、欧州の排ガス規制ユーロ3に適合させる事なのだそうで、あまり劇的な性能向上は行われていない可能性が高いです。
次に足まわりですが、WP製の前後サスペンションは外観はあまり変化していませんが、新しく開発されたショックユニットを採用していて、よりスポーティーな走りになったみたいです。さらに「990 Super Duke R」では、インナーチューブがアルマイトコーティングされたフロントサスペンションが奢られています。後、ブレーキキャリパーのマウントがラジアルに変更されています。
そんなこんなで、フルチェンジかマイナーチェンジか判断に苦しむぐらい、気合いの入った変更を「990 Super Duke」に加えたKTMなんですが、ここまでするって事は、KTMのラインナップの中でも結構なベストセラーモデルに成長しているのでしょう。まだ、価格等は発表になっていませんが、現行モデルが日本では、168万円で売られているので、大体その辺だと思います。まぁ、安ければ嬉しいですけどね。
ただ、自分的には、相変わらず足の短い奴は乗るなと言わんばかりの高いシート高が眩しいですヨ。ここ最近のKTMデザインは好きなのですが、この高いシート高のお陰で買う気を萎えたままなので、欲しい病が発症しないので、ありがたいです。