Motorcycle
デザイン一新、HONDAの新しい「Hornet」系は、600ccからスタート。
前のエントリーでHONDAは、「Hornet」系を一新させるという噂どおり、新しいデザインに生まれ変わったHONDAのネイキッドモデル「Hornet 600」が登場しました。旧モデルでは250cc、600cc、900ccと排気量が用意され、デザインの良さも相まって幅広い層に支持された「Hornet」系ですが、今回250ccと900ccの発表は見送られ、欧州で一番売れているクラスである600ccのモデルのみの発表なりました。旧モデル同様、排気量が違ってもシャーシ共用となるのか気になるところですが、どのようになるのかは、まだ発表されていないようです。
デザインに関しては、これでもかと言わんばかりに変えてきましたね。タンクの形状が若干似ている以外は、旧モデルとイメージを同じくするデザインを見つけることはできませんね。一番目を引くのが、大胆な形状を与えられたビキニカウルと、ヘッドライトですね。尖り具合がナカナカカッコイイんですが、恐らくHONDAのウイングマークをイメージしていると思われる左右に付けられた羽状のカウルがヒーローバイクのように見えて、ちょっと子供っぽいかもしれませんね。しかし、最大のマイナスポイントといえば、烏帽子のようなメーター。正面からだと気にならないのですが、横から見ると取って付けた感じで、これだけで全体のデザインのバランスが悪くなっているように思うのは自分だけでしょうか。
リアカウルは、現代風の薄い形状になり、つり下げ式のフェンダーに見える複雑なデザインになっています。パッと見、シートだけに見えるような処理がされてるのが面白いですね。また、今回から排気管の取り回しが変更になり、リアカウル横まで跳ね上げられていたサイレンサーが無くなって、ショートタイプのサイレンサーが、スイングアームピボットの付近に生えているデザインになっているのも、リア周りがスッキリとした印象になっている要因だと思われます。
なんか、まとまっているのか、まとまって無いのか、よく分からないデザインですね。イタリア車のような激しさもあまり感じないし...。好きな人は好きっていう無難なまとめにしておこう。
「MOTOR BOX」の記事によると、この水冷4ストローク並列4気筒のエンジンは、先に発表された「CBR600RR」のエンジンと同じモノのようなのですが、ヘッドが違っているらしく、「Hornet 600」用に若干の変更が加えられているようです。なので、性能的には「CBR600RR」の様な過激なモノではなく、12,000回転で102hpのピークパワーと、10,500回転で63.5Nmの最大トルクを発生させているところからも分かるように乗りやすさを重視した設定になっています。また、エンジン下で複雑に交差する排気管を見ると、恐らく改良された排気ガス再燃焼システムが採用されているようで、吸気側の新しいインジェクターと組み合わせる事で、ユーロ3の排ガス規制に対応しているようです。
フレームは、旧モデルと同じダイヤモンド構造のモノを使っていますが、素材がアルミニウムになり5kg程軽量化されているようですヨ。
足まわりは、フロントに倒立サスペンションが採用され、よりスポーティーになっています。ブレーキキャリパーは、今流行のラジアルマウントは採用されませんでしたが、かわりにABSが採用されて制動力がアップされているようです。
というわけで、今まで、どちらかというとトラッド路線に近かった「Hornet 600」を、今回のモデルチェンジで、欧州で人気のストリートファイター系に進化させた訳ですが、HONDAらしくデザインの弾け具合が一歩控えた所で止まっているのが、どう市場に評価されるのか興味ありますね。日本国内向けとしては、このくらいでちょうど良いと思いますけど、はたして主戦場ではどうでしょうか。