Naga Blog

Electric product

シェア奪取の野望を秘めて、Microsoftの「Zune」発売準備進行中。

ソフトウェア界の巨人Microsoftが、デジタルオーディオプレイヤーの分野で独走を続けるAppleの「iPod」だけに甘い汁は吸わせ続けないと対抗して開発中だと噂されていた「Zune」が、ついにその姿を現しました。「Zune」は、無線通信機能を持つ為、製造を担当する東芝が、連邦通信委員会(FCC)に認可を得るためにに提出した資料で、その存在が確定的になったのですが、これが本当に「Zune」デバイスに関するものなのかは、Microsoftの発表を待たなければいけないようです。ただ、ここまで具体的な製品内容になっているので、もうすぐ発売と考えても良さそうです。

次第に明らかになるMSのiPod対抗端末「Zune」の姿--東芝がFCCに関連文書を提出

Microsoftが準備を進めているZuneプレイヤーの姿が次第に明らかになりつつある。連邦通信委員会(FCC)に提出された文書によれば、ユーザーはZuneを利用してモバイルソーシャルネットワークを築いたり、近くにいる人に音楽をストリーミングしたりできるという。

引用先:CNET Japan:ニュース

提出された資料に添付されていたと思われる筐体の写真から、そのデザインは、大夫前からネットに流失していた「Zune」とされるプレイヤーと酷似している事から、恐らくこのデザインで、ほぼ確定と見てよいでしょう。流石に、MicrosoftはAppleのようにニセ情報まで流布して、新製品の情報をギリギリまで隠蔽すると思えないので...。ただ、見事なくらい「iPod」そっくりなのは、流石Microsoftですね。

スイッチ類の配置を見ると、中央の丸いスイッチは「iPod」のような、様々な機能を持つクリックホイールではなく、単なるシーソー式のスイッチのように見えますね。恐らく、操作下感じは携帯電話で電話帳から電話番号を検索するような感じでしょう。ある意味「iPod」よりポピュラーな操作感といえますね。

この「Zune」は、東芝が製造を担当するということで、同社のデジタルオーディオプレイヤーである「Gigabeat」がベースになっていることは間違いないと思うので、音楽を聴く為の機能に関しては「iPod」と遜色ないデキになっていると思われます。また、既に必須となりつつある動画再生機能も、液晶画面の大きさを見る限り、付いて無いと考える方が不自然です。ここに、モバイルソーシャルネットワークを築いたり、近くにいる「Zune」を持っている人と音楽をストリーミングしたりできる機能を付加して、Microsoftの考えるデジタルオーディオプレイヤーとなっている様です。

後、気になるのは各種ファイルを「Zune」に出し入れする為に、「Windows MediaPlayer」(以下WMP)を使うのか否かということですね。今のインターフェースは、「iTunes」ら比べてあまり使い勝手がイイと言えないのですが、「Windows Vista」の「WMP」を先取りという形(「Zune」のリリースが「Windows Vista」よりも早かった場合)で、「Zune」リリースと同時に大幅に改良を加えてくるのでしょうか。ただ、管理ソフトが「WMP」だと、Mac版は大夫前に開発中止になり、最新バージョンは存在してないので、「Zune」はMacユーザーを切り離すと解釈する事になりますね。それとも、別の管理ソフトが存在しているのでしょうか。

この「Zune」をコントロールすべく開発が進んでいる「Windows MediaPlayer 11」なんですが、インターフェースなんてお見事なぐらい「iTunes」とよく似てますね。ご丁寧に、音楽ファイルも買えるようになってますヨ。ここまで似せているんですから使い勝手も同等レベルに達していると思われ、今まで「iTunes」が使い易いからと、無条件に「iPod」を買っていた層にも、「Zune」を選択肢(他社のプレイヤーも含む)に入れて貰えるようにアピールできる環境を整えつつあるようですね。ただ、管理ソフトが「WMP11」のみだとすると、Mac版は「WMP9」で開発中止になっていているので、「Zune」はMacユーザーを切り離す事になるのですかね。Microsoft側からすれば小さいMacの市場は捨てても問題ないし、既存のユーザーは「iPod」を使い続けるでしょうから仕方がないことなのかな。

さぁ、王者Appleは、このMicrosoftに挑戦にどう受けて立つのか、面白くなってきました。とりえず、自分的には、この「Zune」の影響で、次の「iPod」がどういうマシンになるのか期待せずには居られません。

ただ、危惧している事ありまして、この「Zune」っていうのはプレイヤーの名前ではなくて、実は規格名ナンじゃないかって事なんです。この規格名を冠した製品がMicrosoftや東芝以外から発売されるとなると、「Mac」というOSに固執し、他社にライセンスしなかったAppleと、「Windows」をオープンにして他社にライセンスしたMicrosoftの図式再びって事になりますよね。当初は、その使い勝手の良さから大きなシェアを持っていたAppleですか、物量に勝るMicrosoft連合体に敗北し続け、現状のようなマイノリティになっているのはPC好きなら誰でも知るところです。それが、この「iPod」と「Zune」にも起こるのではないかという事なんですヨ。再び、成功したシステムを他社に解放しないという過ちをAppleが「iPod」で繰り返せば、数年後には「iPod」っていうのがあったねと回顧される存在になってしまうでしょう。Appleの体質を考えると、その可能性の方が高いように思えて仕方がありません。5年後ぐらいに「Apple買収か?」というニュースを聞く事になるのか心配です。

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このページは、naganagaが2006年8月28日 21:21に書いたブログ記事です。

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