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「いわゆるA級戦犯」で知る、中韓が嫌悪する「A級戦犯」の真実。

いわゆるA級戦犯

小泉首相が、ついに就任時に公約としていた8月15日の靖国神社参拝を行いましたね。いわゆる「昭和天皇のご発言メモ」を日経新聞がすっぱ抜いてからというもの、各メディアには「A級戦犯」という文字が躍っていますヨ。特に首相の靖国神社参拝以降その量にウンザリ気味の今日この頃です。しかし、この「A級戦犯」っていう言葉。言葉だけが先行していて、「A級戦犯」っていうのは一体どういう人達なのか全く知らないか、当時の日本人に戦争をやれと迫った悪い人達っていうイメージで、漠然と捉えている人が多いんじゃないですか。自分も恥ずかしながら断片的にしか知らなくて、やっとこの幻冬舎刊の「いわゆるA級戦犯」で、その全貌を知りましたヨ。

太平洋戦争終結後に開かれた「極東軍事裁判」通称「東京裁判」で、「A級戦犯」とされた人達にスポットをあて、その人達を通して、勝者による一方的な断罪が行われた「東京裁判」が、どういうモノであったかを描き出しています。作者の小林よしのり氏はマンガ家なので、マンガというスタイルを用いている為、分かり易く、心に響いてくる内容になっています。それゆえ一方的な誘導されやすいデメリットもありますが、この「いわゆるA級戦犯」は、客観的に描かれていると思っています。

多少の脚色もあり美化されている部分もあるとは思いますが、そこから見えてくるモノは、当時の日本には、確固とした日本の国として誇りがあり、それを守り受け継いで行こうとする信念です。「A級戦犯」とされた人達は、戦争が終わっても戦いの場を法廷の場に移し、日本という国の形を維持しようと戦っていた事に、深い感銘を受けましたヨ。太平洋戦争で日本は完膚無きまでに壊滅したのですが、天皇制だけは守り抜いたその気概はスゴイです。

最後に描かれる、パール判事の、国際法の立場から裁判の不当性を訴え、「A級戦犯」全員の無罪を主張した言葉には、一人の日本人として感謝の言葉しかありません。

しかし、残念ながら、戦後の歴史教育は、この時代を教えてきませんでした。実際に戦地に赴いて戦った兵士達も、戦後「戦犯」として裁かれた人達の事も、今の日本人は知らないんですヨ。少なくとも、今の日本の礎を築いた人達の事を、犬死と同じ扱いで今まで日本の繁栄に酔ってきたんだと思うと、とても恥ずかしい気分になってしまいます。

アメリカの都合で勝手に書き換えられた屈辱的な降伏文書に調印をした重光葵のエピソードの最後に、彼が、最も嫌悪したのは、戦前「断固、戦争すべし」言いながら、戦後、自分は平和主義者だったかのように装い、英雄ともてはやした軍人を犯罪者扱いし、戦勝国に媚び利益を得ようとした者達だったというのが語られています。

戦後60年、日本人は、GHQによる洗脳政策と、左巻きの人達の発する「戦争反対」とか「平和」とかの美しい言葉に踊らされ、その言葉の深さも理解せず盲目的に、当時の人達を断罪する、重光葵が嫌悪するような人達だらけの国になっていましたが、ここ数年、中国・韓国・北朝鮮の反日活動のお陰で、今まで葬り去られていた歴史を知ろうとする流れが日本に現れ始め、こいういった本が多く出版されるようになり、イロイロと変わり始めています。

とりあえず、小泉首相の靖国神社参拝をより深く理解するには、良い本だと思います。靖国神社に何故「A級戦犯」が合祀されているのかも納得できると思いますヨ。

後、できれば、この本に書かれている歴史を知った上で、あの戦争に関する諸問題を議論すべきだと自分は思います。

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いわゆるA級戦犯―ゴー宣SPECIAL
小林 よしのり
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おすすめ平均 star
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by G-Tools , 2006/08/18

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このページは、naganagaが2006年8月19日 19:52に書いたブログ記事です。

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