Motorcycle
「F4」シリーズに、高性能バージョン「F4 1000 R」が登場。しかも、カタログモデル。
MV AGUSTAの「F4」シリーズに、限定版ではないカタログモデルが久しぶりに追加です。名称は「F4 1000 R」で、「F4 1000 S」の上位モデルという位置付けになります。デザインは、従来の「F4」シリーズのままで、専用の黒とガンメタリック車体色が与えられます。(多分、赤銀もありそう) 1998年にショーデビューしてからのデザインの変更は行われていないので、06年で9年間も使っている事になります。しょっちゅうデザインの変わる日本車と見比べても今だ見劣りしないということは、基本的に良くできたデザインということになりますね。シャーシ性能も、若干の改良で凌げるので無理して買える必要がないと言うことなんでしょうね。しかし、ここ20年ほどの間にM・タンブリーニ氏がデザインしたモーターサイクルってどれも息が長いですね。Ducati在籍時にデザインした「916」も10年以上続いたんですからね。また、次の「999」(名称変更予定)では、氏のデザインした「916」に似たデザインに戻すみたいですので、そのデザイン力の凄さが分かりますね。
写真を見る限り、基本的な装備は、昨年発売された「F4 1000 SENNA」と、同じようです。カラーリングと、ホイールが新しいデザインのモノに変更されている事ぐらいですね。スペシャルバージョンだった「F4 1000 SENNA」と比べるとコストダウンように見えないので、改良された同じモデルと考えていいかもしれませんね。「F4 1000 R」は、「F4 1000 SENNA」の06型っていうことかな。
「Motor Box」の記事によると、従来の「F4 1000 S」からの変更部分は、より多くのパワーを得るためにエンジンに集中していているようです。なんと、これまで手が付けられていなかったラジアルバルブの配分が、10,15°変更され吸排気効率がアップまでされているようなんです。これに伴い新しい形状のピストンも採用されているようで、ピークパワーも従来から8hpアップの174hpを11,900回転で発生させます。当然トルクも増大しており、11,3Nmを10,000回転で発生させます。そして、このエンジンをマネージメントするコンピュータも新しいモノに変更されています。ということは、「F4 1000 SENNA」で既に174hpに到達しているので、より洗練されたパワーが得られるようになり、操縦性が向上したと解釈してイイのかな?
何はともあれ、これで、カタログモデルも日本車勢と同等のパワーを得たことになりますね。
後、足まわりは「F4 1000 SENNA」と同様のパーツが奢られます。50mmのチタンコート付きインナーチューブを採用したMarzocchi製のフロントサスペンションに、ラジアルマウントされたbrembo製の4ポットキャリパー、Sachs製のリアサスペンションですね。ノーマル状態でも定評ある操縦性ですから、これたけやれば悪いはずがありません。
で、モデルラインナップはカタログモデルらしく、2人乗り仕様の「F4 1000 R 1+1」も用意され、1人乗りの「F4 1000 R」が19.820ユーロ(約2,841,000円程)、2人乗りの「F4 1000 R 1+1」が19.920ユーロ(約2,856,000円程)と、手頃ではない価格になっております(笑)。日本に入ってくるとしたら、300万円届くか届かないかって価格になりそうです。けど、「F4 1000 SENNA」の時に、この装備で300万円以下になりそうだなって書いたら、本当になってしまいましたヨ。「F4 1000 S」と、30万円前後の価格差になるはずですから、欲しい人は悩むんじゃないですかね。