どうしても、レースシーンで華々しい活躍をする同じイタリアのDucatiの｢999｣の陰に隠れてしまい、レースシーンでは地味な存在に甘んじているapriliaの｢RSV 1000R｣なんですが、公道では｢999｣に負けないと言わんばかりに、apriliaは｢RSV 1000R｣を毎年、着実に進化させています。今回は、発売から3年を経過するにあたるので、イロイロと変えているみたいです。

外装は、パッと見は殆ど変化していないように思えますが、アッパーカウルとタンク以外は、形状が変わっています。サイドカウルはエッジがシャープになり、排気用の穴も大きくなり、数が増えていますね。一番変わったリアカウルは、より薄く、幅広い形に変更され、シート高も少し高くなっているようです。ライディングポジションの改善が主な目的のようですね。ちょっとモッチャリしたデザインがapriliaの特長だったのですが、大夫シャープさが増したって感じですね。ここまでするんだったらアッパーカウルもいじればいいのに...。

｢Motor Box｣の記事によると、エンジンは、ユーロ3の排ガス規制に対応するため、マフラーに触媒が入り、インジェクションのマッピングも変更になったのですが、ピークパワーは、現行の143hpから3hpアップしているそうです。同じ2気筒エンジンを積む他社のモデルより優れている部分で、スポーティーかつ環境に優しいエンジンになっているそうです。排気バルブも変更が加えられたようなんですが、訳文が読み取りにくかったので詳細は分かりませんでした。

足まわりは、フロントサスペンションが430mmのOhlinsになってますね。前モデルまでは｢RSV 1000R Factory｣の専用装備だったのですが、ここまでやっちゃったって事ですか。恐らくリアもリザーバータンクが金色なんでオーリンズっぽいです。意外と前モデルの｢RSV 1000R Factory｣も値段が安く設定されていたので、これはスゴイお得な値段で買えるかもしれませんね。ただ、｢RSV 1000R Factory｣消滅でグレードが1本化されたとも取れなくもない...。

ただね、ここまで気合い入っているモーターサイクルなんですが、なんでか不思議と欲しいと思わないんですよね。デザインは悪くないんですけどね。恐らくスタイリングがHONDAの｢VTR 1000sp1｣に似てて、イタリアテイストの和の香りがするからかなと思っています。国内4メーカーの車種に似てなかったら、今よりも販売台数は増えるとは思うのですが、歴代モデルのデザインを思い返してみると、コレだっていうのが少ないので、今の路線が一番良いのかもしれませんね。

--追記--

右京村正さんのご指摘で、先日から｢RSV 1000R｣として掲載していた写真は、｢RSV1000R Factory｣ということが分かりました。｢Motor Box｣の記事で、｢RSV1000R Factory｣について書かれていなかったのと、実際写真を見比べてると外観上の違いは、フレームとホイールが金色になっているぐらいなんで、すっかり間違えしまいました。公式サイトによると、｢RSV 1000R｣と、｢RSV1000R Factory｣の違いは、細かい調整が可能なリアショックと、調整可能なステアリングダンパー、カーボンパーツ、金色のフレームとホイール、レース仕様の装飾?、ピレリの｢SuperCorsa Pro｣というレース仕様のタイヤといったところで、あまり差異を感じないですね。エンジンの仕様は変わってないみたいです。排気系に手が入っていそうなんですが、ちょっと分かりませんでした。にしても、個々まで仕様的に近いと購入しようと思っている人はナカナカ難しい選択ナンじゃないかと思います。