Naga Blog

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日本?香港?頭混乱の変な大迫力映画の「頭文字D」。

頭文字D THE MOVIE

この「頭文字D THE MOVIE」って、日本の田舎を舞台に山道をかっ飛ばしているお兄ちゃん達を描いた人気漫画「頭文字D」を、ほぼ(ほぼというところが味噌)忠実に実写映画化した作品なんですけど、作っちゃったのは、香港の映画会社なんですヨ。普通、映画化しようなんて考えるのは日本の映画会社なんだろうけど、海外の制作会社に目を付けられるなんて、日本の漫画もグローバル化したんだなぁと感慨深げになりましたヨ。しかし、上映が始まってみて、この作品は類い希なるヘンな作品だと言うことに気づくのに、そう時間ははかかりませんでしたね。

まず、原作の舞台が日本の群馬県の地方都市なので、風景はもろ日本。もちろん出てくるキャラクターの面々も日本人なんだけど、ヒロインの茂木なつきを日本人女優の鈴木杏が演じる以外は、全て外国の方々が演じるという凄いキャスティング。しかし、タイプ的に近い中国系の俳優が演じるものだから、顔は日本人っぽくてもセリフは吹き替えという正直、頭が混乱してしまう不思議な感覚が支配しているドラマが展開されていきます。しかも、担当されている声優さんが、アニメ版の「頭文字D」と微妙にイメージがかぶって聞こえてくるから始末が悪い、もう、何が何だかの状態ですよ。で、しかも、大胆に役柄を変更されたキャラクターの一人立花樹は、もろ香港映画にありがちな、間抜けなコメディキャラになっちゃているので、さらに中華風味アップで違和感をさらに増幅してました。日本映画の様で香港映画なんだよって自分言い聞かせながら観たのって、初めての経験でした。

ただ、やっぱり百戦錬磨の香港映画のスタッフですね。原作に忠実ながらも映画の尺に納めるため、必要な要素だけに内容をそぎ落とし、大胆に脚色してテンポあるストーリー展開になっています。ちょっとうろ覚えなのでもうしわけないのですが、確か、原作で7〜10巻分の話が(アニメ版だと、1st Stageと2nd Stageを合わせた内容)、アッという間に展開するので、スッゴイ密度は濃くなっていますから、原作の面白いとこ取りみたいな盛りだくさんな内容ですね。ただ、真子ちゃんがらみのシーンが無いのはつらいなぁ。できれば、番外編で映像化してほしかったりします。

しかし、この映画の見所はナンと言っても、日本の誇る構成のスポーツカーが繰り広げる峠バトルなんですが、これはスゴイの一言、なってたって特撮やCGなしで本当にやっているんですからね。カメラワークもスピード感をうまく表現していて、しかも、ストイックに攻め込む走り屋の職人気質みたいな部分は、きっちりと表現されているので、観る側を飽きさせないのが素晴らしいデキですよ。正直映画が終わった後は、スポーツの試合を観た後のような感覚がありました。同じようなジャンルながら終始どことなくノーテンキな雰囲気だった米映画の「ワイルドスピード」とはエライ違いでしたね。

後、全くCGが使われていない訳ではなくて、細かいところに使われているのですが、効果的に見せるようにうまく合成されていて、実際に走らせているバトルシーンを盛り上げる重要な要素として機能しているのは、さすがという使い方をされてました。ここは、日本映画も見習わねばならない部分ですね〜。ただ、日本の場合、金をかけるところが根本的に間違ってたりするので、見習ったからといって同じ画が撮れるとは思えないのが、つらいところですかね。

全編見終わった後、早く2作目を見たい気分になりましたヨ。次は、もう少し中華風味を消してくれると、日本人としては安心して物語りを追えるのですが、まぁ、無い物ねだりですかね。迫力なるバトルシーンが保証されてればヨシとしましょう。ただ、高橋啓介って重要なキャラクターを、中里毅とくっつけちゃってるから脚本大変だと思いますね。どう変えてくるか楽しみです。

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star最低...
star次第に笑えます!!
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star日本情緒がよく出ていると‥

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star監督さんは原作ファンらしいですね
star稲○吾○版 頭文字D
star最悪
starこの豆腐屋の兄ちゃん、カッコよすぎます!
star無い。

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About this entry

このページは、naganagaが2005年10月24日 23:48に書いたブログ記事です。

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