前回、｢iPod nano｣というAppleお得意の意表をついた肩すかしの後、本命の映像再生が出来る｢iPod｣が、ついに来ましたね。その名も｢iPod｣って、捻り無しどころか元に戻ってしまいましたヨ。てっきり｢iPod video｣と思ってたんですヨ。ということで、｢iPod photo｣の名前が消滅ですか。短かったですね。

ビデオiPodが登場--2.5インチ画面搭載で薄型に

アップルコンピュータは13日、新型のiPodを発売した。新たにビデオに対応した新型モデルは30Gバイトと60Gバイトの2機種が用意される。両モデルとも2.5インチのカラー画面（320 x 240ピクセルのQVGA）を搭載しており、写真のほかにMPEG-4やH.264のビデオを再生可能。60Gバイトモデルには、最大で1万5000曲の音楽、2万5000枚の写真、150時間のビデオを保存できる

引用先：CNET Japan：ニュース

外観上、一番変わったところは動画再生の為に2.5インチまで大型化された、カラー液晶モニタですね。クリックホイールのサイズが小さくなったので、余計に大きく感じますね。モニターとクリックホイールのバランスが｢iPod nano｣に近いですが、サイズが横に広い分、間の取り方は微妙になってますね。全面の樹脂パネルの形状も｢iPod nano｣と同じエッジの立ったものに変わったので、薄くなった厚さとも相まって、落としにくくなった?と思うのですが、いかがでしようか。

HDの容量は、30GBと60GBと、なんかあんまり増えてないなぁ。40GBと80GBぐらいになっていると嬉しかったんだけどなぁ。まぁ、動画再生機能を付加した為のコストアップがこっちに来たってところですかね。本体の話では無いのですが、別売りの新しいドックにはリモコン機能が付いているんですよ。別売りの｢Apple Remote｣(別売りというのがミソ)を使えば、遠くに離れた｢iPod｣を手元で操作出来るそうです。ただし、ドック無しでは無理。

動画再生は、あくまでオマケなので、MPEG-4とH.264のビデオフォーマットしかサポートしませんということで、結構排他的。自社技術の｢QuickTime｣を後押しするのは仕方が無いですね。まぁね、Mac環境で使い物にならないMSやる気無し無しのWMVもサポートしても仕方がないかな。ただ、結構普及率の高いDivXぐらいは再生できるようにして欲しかったですね。まぁ、この｢iPod｣が呼び水になって、movフォーマットが広がってくれると、再生がらみでイライラすることが無くなるのでいいなぁと希望を語っておきます。

しかし、このオマケ戦略は、うまいですね。消費者向けには、あくまで音楽聞くための道具ですよって感じに割り切って宣伝してますから、買う方は分かり易いです。他メーカーの動画再生機器とは違って、今までどおり、音楽プレーヤーの売り場に置かれますからね。コレは意外と大きいかもしれませんね。

ただ、残念なのは、FireWireのサポートが無くなったことですね。個人的には、より早いデータの転送が出来るFireWire800の採用があるかと思っていたのですが、USBのみとは、なんか後退した気分です。古いMacユーザーはUSB2.0のPCIカードを買って対応するしか無さそうですね(Appleは新しいMac買えって言うと思うけど)。他にも、イヤホンジャックが、マイクジャックと共用じゃ無くなってたりと、動画再生という新機能の代償が、いろんなところに出てます。また、ジャックの位置が変わっちゃったので、今までのサードパーティー製のアクセサリーが使えなくなったのはイタイですね。イロイロ買ってた人は、買い直しっすか...。世代が進むにつれて何でも別売りになっていきますね。

個人的には、｢iPod｣って｢iPod nano｣の時に比べると衝撃度からすると薄いんですよね。動画再生機能については大夫前から登載するするって言われていたからかもしれませんね。動画再生機器として全く新しい提案がされてるとか、DivXが再生出来るのなら、飛びついたかもしれませんが、現在のところ、今持っている｢iPod｣20MBで十分なので買い換えはしないです。今後、HDの容量が少なくなったり、同価格で40GBのモデルが登場したら買い換えてもイイかもです。

実は、｢iPod｣の新モデルは、｢iTunes｣が6.0へアップデートされた方がメインだったのではと思っているのですよ。動画の管理が出来るようにして、従来のiTMSの販売モデルで動画販売が出来るようになったので、

ということで、今度の｢iPod｣で11月に発売予定だったSONYの｢Walkman A｣完全に息の根を止められてしまいましたね。容量と価格と機能で、全く勝負にならないですヨ。次、頑張ってください!!