Motorcycle
ストリートファイター系モデルとして生まれ変わった「FZ1 FAZER」。
国内メーカーより、財政規模も生産規模も小さなヨーロッパ系のメーカーが、モデルレンジを増やす方法としてよく使うのが、スーパースポーツ系のモーターサイクルからカウルを取り除いただけのストリートファイター系というモデルなんてすけど、国内メーカーは、これらモデルを大量生産メーカーとしてのブライドもあったのか、手を出していなかったのですヨ。(でも、この方法を考え出しのって国内メーカーだったんですよね。中型全盛の時代)なので、「YZF-R1」と同じエンジンを積んだ「FZS1000 FAZER」も、フレームは鋼管のダブルクレードルフレームを与えられていたりと、全くコンセプトの違うモデルに仕立てていたのですが、ここ数年のヨーロッパ系メーカー発売のストリートファイター系モデルが人気を受けて、YAMAHAもエンジンだけではなく、フレームや足回りを「YZF-R1」ゆずりの高性能なものとした「FZ1 Fazer」として進化させました。
デザインは、基本的にキープコンセプトなんですが、なんと言っても目立つのが鋼管のダブルクレードルフレームに変わって、アルミのデルタボックスフレームですね。「YZF-R1」のものと似た形状(同一のもの?)は、高次元のハンドリングを感じさせるには自由分の迫力を持っています。もう、これでもかと見せつけておりますね。アッパーカウル周りは、あんまり変わっていないように思えるのですが、目つきがヨーロッパでよく売れた(日本では散々だった)「FZ600(FZ400)」によく似た雰囲気なっているようです。日本人的にはウケが悪そうですが、あくまでコレはヨーロッパで売るモデルなんで仕方ないですね。次に目立つのが、リアカウルですね。かなり前後長が短くなって、ドカティのモンスターのようなテール周りになっていますね。いい悪いは別として、ストリートファイター系であるということは、かなり意識しているようです。ただ、この短さはちょっとアッパーカウルとのバランスが悪そうで、写真で見る限り頭でっかちな印象なんですよね。後、変わったところと言えば、太く短くなったサイレンサーですかね。コレのお陰でリアセクションの寸詰まり感は、ガス抜きされいるよう見えるのですが、コレって片側1本出しなんですよ。う〜ん、サイレンサーの出ていない左側は意外とバランスがイマイチかもしれませんなぁ。
足回りは、正立サスから倒立サスに変更されて、かなりスポーティ。まぁ、「YZF-R1」に近付けようとすれば当然でしょう。320mmのブレーキディスクと4ポットキャリパーと、ブレーキセクションにも手抜かりはありません。
「Motor Box」の記事によると、乾燥重量204kgの一昔前のスーパースポーツモデル並の軽さのシャーシに積まれる排気量998ccのエンジンは「YZF-R1」ゆずりの強靱なモノで、11.000回転で7psアップの150psのパワーと、8,000回転で106Nmのトルクを発生させます。パワーは扱いやすさを重視して落されているとはいえ、十分パワフルなエンジンですねぇ。
YAMAHA渾身のストリートファイター系モデルとして生まれ変わった「FZ1 Fazer」は、「YZF-R1」に乗りたいけど自分にはポジションがキツイ、けど同等の性能のモデルには乗りたいという欲張った希望に十分沿えるんじゃないかと思いますヨ。個人的には、国内でも前モデルよりも台数が伸びそうな気がします。
--追記--
ちょっと、前が重そうな印象の大きめのアッパーカウルを装着したモデルだけかなぁと思っていたら、今回は、完全ネイキッドバージョンが存在してましたヨ。装着されるライトは、いつもの丸形ではなくて、双葉マークを彷彿とさせる精悍な形のモノが装着されています。空力的には不利かもしれませんが、カッコ良さはこっちが上ですね。日本だと、こっちの方が売れそうです。