遂にやってきました。とりあえず最後の｢スターウォーズ｣です。1978年の第1作｢エピソード4 新たなる希望｣の公開から、27年。思えば、まだ小学生だったですよ。当時は、その特撮技術に目を見張り、迫力の戦闘シーンばっかりしか見ていなかった記憶があるのですが、3作目の｢エピソード6 ジェダイの帰還(旧復讐)｣の頃には、関連書籍を読みあさり、すっかり｢スターウォーズ｣マニアになっていましたね。1999年に｢エピソード1 ファントム メナス｣で待望の新作を迎えるに当たって、｢特別編｣の旧3部作を劇場で見直すといことまでやっちゃってます。
ということで、正式公開前に3週にわたって、土曜日に先行公開されるというので、早速、｢エビソード3 シスの復讐｣に行ってきました。

なんか、後日知ったんですけど、6月末の先行公開で9億円もの興行成績をたたき出したんですよね。恐るべし｢スターウォーズ｣ですね。

で、いつもなら、劇場が比較的空いている午前中に観るんですが、今回は午後の2回目に行きました。話題作ですし、時間も時間なので、混んでいるのを覚悟していたんですが、流石田舎ですね。以外と少ない人数でした。おかげで中央のいい席に陣取れましたヨ。いつもは、上映されない作品が多いので不満タラタラなんですが、こういうのがあると田舎も悪くないなと思ってしまいますね。

そして、いつものテーマ曲の後、映画がはじまる訳なんですが、おなじみの｢スターウォーズ｣のロゴが現れた時、｢ああ、新作として劇場で、このロゴを観ることも最後かな。｣と思うと、なんか感慨にふけってしまいましたヨ。今回は、新3部作の最後を飾る作品ですので、ほぼ全編クライマックスでしたね。悲劇的に展開していくドラママシーンと、迫力の戦闘シーンが、良いテンポで進行していきます。まぁ、これだけ盛りだくさんの内容なので上映時間が2時間24分もあるのですが、それを感じさせませんでしたね。もう終わり?なのって感じです。

今回の話は、主人公のアナキンがフォースの暗黒面に魅入られたシスになっていく過程が悲劇的に描かれているのですが、なんか、その過程を見ていると、会社という組織に属している人間が抱く感情に近いモノがあって、なんか共感みたいモノがありましたよ。特に、実績を上げているのに虐げられていると感じている人には、アナキンの気持ちは痛いほどりかいできるのではないでしょうか。シスに誘惑されるところなんか、ライバル会社に転職を迫られているサラリーマンって感じで、転職したら、元の会社を相手にしなければいけなくなった人みたいでした。実際、自分がこうなったら、暗黒面まで堕ちて全て破壊しまくったら気持ちがいいんでしょうけど、現実世界ではああはいきません。だもんで、ラストは悲劇のはずが、どことなく爽快な気分だったのは、自分がしがないサラリーマンだったからでしょう。

そう考えると、組織での立場に悩んで自暴自棄になったアナキンと違い、最初っから、どこにも属していない感じがするルークだからこそ、悪への誘惑をすんでの所で交わし、銀河皇帝を打ち破れたんですね。　主人公の行動が裏目、裏目になっていく新3部作と、良い方へと転がる旧3部作を対比させることで、悪と善は表裏一体で、それをどうとらえるかで善にも悪にもなるというのが、鮮明に浮かび上がって来るように感じますね。ただ、隠し要素も多いですからね。全6作を通じて｢スターウォーズ｣が言いたかったことはこれだけではないと思いますけどね。｢エビソード3 シスの復讐｣のDVD化後、時系列で全6作を一気観したら、何かまた別のテーマを発見できるかもしれません。

これで、とりあえず｢スターウォーズ｣は終了です。噂では｢エピソード6 ジェダイの帰還(旧復讐)｣の後を新しい3部作として制作するという話もありますが、きれい終わっちゃっているので続けようが無いと思いますね。まぁ、どうなるかは、全てルーカスの頭の中ですので見当もつきませんけどね。個人的には、観たいような観たくないような複雑な心境です。

自分的には、映画として、これが最後の｢スターウォーズ｣だと思っておこう。