Movie
「電車男」は清々しかったけど、ちょっと考えさせられました。
何かと話題作の「電車男」を観てきました。個人的には、ネット関係で仕事している割に、巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」には距離を置いているタイプなので、この「電車男」の話って、書籍になって、店頭に並ぶまで知らなかったんですよね。周りが「いい」なんて言うから、書籍も一度手にとってみたのですが、ログを追っかけていくような形式になっていたので、「過去ログをわざわざ本で読むの」なんて思ったので読んでないんですよ。だから、今回の映画「電車男」は、な〜んの予備知識もなく、「実話かも?」というフィルターを取っ払って映画として楽しんできました。
で、お話なんですが、あるオタク成年が、お嬢様に恋をして、それを成就させるという全くのベタな展開が最後まで繰り広げられます。恋のライバル現るってことも一切無しなんで、一見するとつまんない展開になるんですが、掲示板を舞台にして、主人公にチャチャを入れる全く関係ない人達とのやり取りが面白く、コレもアリだなと楽しめました。最近、凝った展開っていうのが、多いので、こういう簡単なものを観ると新鮮な感動がありますね。清々しい純愛映画は、観ている方も清々しい気持ちになります。
演出も結構遊んでいて、アメリカのドラマ「24」の様なカット割りをしてみたり、「新世紀エヴァンゲリオン」のような芸術映画を思わせるシーンとか、確信犯的に使われているのが良かったですね。パクリだって言って怒るのは野暮というものですよ。後、掲示板でのやり取りで顔文字が動いたりする演出もナイスです。結構、元ネタ探しなんてやってみるのもいいかもしれません。
結構、絶賛してますが、ただねぇ、気になる所もあるにはあるんですよ。変身前の主人公が、一般に思われているオタクイメージの権化のような姿に、さすがに少し引いてしまいましたね。「ここまで、スゴイのは珍しい存在なんだけどなぁ。」と思いながら観ていたんですが、早いうちにまともな格好になってくれたので、ありがたかったですね。
ただ、この映画観ていると、なんで結婚しない男が多いのか分かりますよ。全体的に流れる清々しいムードにうまく消されていますが、そういう問題も提起している映画じゃないかと思いましたヨ。ただ、この映画を観て「ああ、日本の社会って色んな意味で壊れているんだ。」と、妙に納得して映画館を後にしたのは、全国でも自分ぐらいかもしれませんね。
そこにはね、「女」がいたんですよ。世の中にはね「女」は...。
そして、映画の最後に町へと繰り出したオタク3人組(全国の自分たち)に幸アレ。
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