さて、Moto Moriniの新型車｢Corsaro 1200｣と｢9　1/2｣なんですが、発売の告知は12月2日にされたのに、あまりにマイナーなメーカーの為か、日本のバイク雑誌には取り上げられていなかったので(扱いが小さいので見逃した可能性もあり)遅ればせながらエントリーしました。実は、Moto Moriniっていうメーカーは｢Motor Box｣の記事を読むまで知らなかったんですよ。イタリアのメーカーには強い方だった筈なんですが、流石は零細メーカー大国のイタリアですね。奥が深いです。と、いうことで、公式サイトを見てみると、この新しい2車種しか取り扱っていないので、新興メーカーなのかと思ったら、50年代からモーターサイクルのエンジンを製造しているメーカーのようで、復活組のようです。

｢Corsaro 1200｣、｢9 1/2｣共、デザインに関しては、他のイタリアンメーカーの奇抜なデザインを見慣れ過ぎたのか、かなり手堅く見えますね。結構、元ネタが分かってしまうような箇所満載で、悪い見方をすれば、ヨーロッパ系のメーカーの人気車種のデザインをミックスすることでお茶を濁しているような気がするんですが...。まぁ、そういう奇抜なデザインを好まない層を狙ったデザインということで解釈しましょう。細部まで見てみるとMoto Moriniなりのオリジナリティは感じますけど、それが逆に中途半端感を醸し出している気がしないでもないです。

2車種とも同型の水冷4バルブ2気筒エンジンを搭載していて、パフォーマンス路線の｢Corsaro 1200｣は1180cc、トラッド路線の｢9　1/2｣は998ccの排気量を与えられています。性能は、前者では8500回転で140hp、後者でも9000回転で105hp程あり十分なパワーです。最高速度も250km/hほどあるらしく、200kgの車重を考えるとがんばっているのではないでしょうか。

足回りは2車種とも前が倒立、後ろがモノサスという構成ですが、｢9 1/2｣は右にオフセットして車体からはみ出すように取り付けられています。恐らく、昔風な2本サスの再現なんでしょうね。面白い見せ方だと思います。

2車種とも、2005年から2006年にかけて発売される層で、価格は、｢Corsaro 1200｣が120,000ユーロ、｢9 1/2｣が110,000ユーロが予定されているようです。だいたい日本円で140万円から150万円ぐらいの価格帯になるんですが、デザインと性能を考えると、かなり微妙、正直ちょっと高い値付けのような気がします。デザインに惚れて買いましたっていうパターンは少ないと考えられるので、並行輸入モノが数台入ってくるぐらいかな。多分。