Motorcycle
新しいMotoGuzziはイタリアントラッドの香り。
今回、Moto Guzziが送り出した「Breva 1100」と「Griso 1100 i.e」2車種は、自動車でいうところのLanciaやAlfa Romeoの高級セダンのような雰囲気を持っていますよね。この手の大人の雰囲気を演出しようとすると、大抵は昔の英国車のようなクラシカルなラインを使うのが常なんですが、逆に古くさく重厚なイメージになってしまって、現代的なスマートさに欠けるデザインが多かった気がします。今回のMoto Guzziの場合、クラシカルな手法は表にでないように巧みに処理され、現代的ながらも落ち着いた"大人"のモーターサイクルとしてデザインが成立しています。日本の4メーカーでは、まず考えられない個性を持ったモーターサイクルのデザインを生み出すセンスはいったいどこから来るんでしょうか?
「Breva 1100」は、シンプルなシルエットなんてすが、細部の造形は芸が細かいですね。メーターとか、ライト、タンク単体でもデザインが成立するように気を配ってデザインされているので高級感があります。配線やパイプなども、巧みにまとめられて隠されているので、ゴチャゴチャしていないですよね。カウル付のモーターサイクルのようなスマートな雰囲気はここに秘密があるのかもしれませんね。この「Breva 1100」はMoto Guzziとしては、タンクの長さが比較的短くまとめられていて、ポジションの自由度は高くなっているようです。Moto Guzziを初めて買う人にはイイかもしれませんね。
「Griso 1100 i.e」の方は、どちらかというとトラッドな雰囲気を残しつつもアメリカンを意識したワイルド路線ですね。こちらはMoto Guzzi好きに向けた車種のようで、タンクの前後長が長いので、ポジションも従来通りです。
デザインの方法は「Breva 1100」と同じなんですが、縦置き90°Vツインという独特のエンジンを強調するように太く丸いパイプのフレームと、左側で主張している迫力満点の巨大なサイレンサーが強烈個性を生み出しています。
じっくりと写真を観察してみると、やっぱり独特の形状を持つ縦置き90°Vツインというエンジンの存在が大きいですよね。その存在感に負けないデザインを求められからこそ、Moto Guzziのデザインは高いレベルに到達できているのではないかと思います。所有感のある個性的なモーターサイクルが欲しい人には、うってつけのメーカーではないでしょうか。
エンジンは、両車種とも新しく設計し直された縦置き90°Vツインが登載されています。「Breva 1100」が2バルブで、「Griso 1100 i.e」が4バルブになっています。若干ですが、サイズがコンパクトになっているようですが、パワーなどの細かいスペックは分かりません。まぁ、Moto Guzziを買う人はそこら辺はどうでもいいことなんですよね。問題は、面白さが引き継がれているかどうかですけど、エンジンの外観があんまり変化してないんで、恐らくそのままでしょう。後、このエンジンには"CA.R.C"という新しいシステムが使われているそうなんですが、どういうモノなのか、「MOTOR BOX」の記事の機械翻訳がうまくいかなかったのでよく分かりませんでした。そのうち、雑誌とかで発表されるでしょう。
あ〜、でも、Moto Guzziのモーターサイクルって文章にしづらいですね。ご免なさい、今の自分にはコレが限界です。
--追記--
:::KazuLog:::さんのエントリーによると、"CA.R.C"というシステムは、Moto Guzziの特許技術で、シャフト・ドライブ特有の欠点を打ち消そうと開発されたモノだそうです。ということは、Moto Guzziの車両の特徴だった、右コーナーと左コーナーで車体をバンクさせる角度違うというのは、さらに薄くなったんでしょうか。BMW化しちゃうのは時代の流れなんですか〜ね〜。