Motorcycle
自動二輪AT限定免許について考えてみる。
最近のビッグスクーターブームの影響かどうかは分かりませんが、自動二輪AT限定免許が来年6月1日から施行されるそうです。自動車の分野では80%を以上がAT車いうお国柄ですから、来るべきモノが来たって所でしょうか。区分も通常の二輪免許といっしょで、50cc以上125cc未満の小型、125cc以上400cc未満の中型、400cc以上の大型となっています。
楽チン好きの国民性ですから、この免許制度が呼び水になって、一時的にはビッグスクーターの需要が喚起されるとは思いますが、爆発的とまではいかないんじゃないでしょうか。実際、スクーターしか乗った事がない人って、利便性優先でスクーターを選んでいるので、モーターサイクルが好きって訳じゃないんですよね。
今のビッグスクーターブームの中心的な購買層である若い連中も、どっちかというと、女性に媚びたデザインの軽自動車が嫌で、自分の所有欲を満たしてくれる上のクラスの車を買えるまでの腰掛けで乗っているんだと思いますからね。クールな車の代わりって奴ですよ。
だから、我先に免許をとって路上に出たいとは思わないと思います。モーターサイクル愛好家の裾野を広げるのに一役買ってくれるのではないかと思うのは幻想ですね。
しかしながら、自動二輪AT限定免許の登場で、今までは足が不自由で自動二輪免許を取得したくてもできなかった人にも自動二輪免許取得の道が開かれ、モーターサイクルを楽しんで貰える環境が整ったという意味においては、この免許制度がモーターサイクル愛好家の裾野を広げるのに一役買ってくれることになるでしょう。
この自動二輪AT限定免許制度が施行されると、スクーター以外にも、AT化されるモーターサイクルが出てくるでしょうね。流行の大型スクーターと客層はダブっていると思われる、アメリカンやクルーザーあたりが最初にAT化されそうな気がします。今後、流して走るタイプのモーターサイクルは、買う時にMTかATかを選ぶなんて事になるかもしれません。
ただ、趣味としての真剣度が高い人間ほど、ATは買わないと思いますから、モーターサイクルが好きじゃない派の人がどれだけ買ってくれるかがATのモデルが増えいくのか増えないのかの分かれ道だと思います。一般の人間のモーターサイクルに対する目を考えると、増えていくとは思えません。けど、スポーツカーでもATを欲しがる人がいる時代だから、100%とは言い切れませんけど…。
個人的には、足に爆弾でも抱えない限りAT車には乗ろうとは思わないでしょう。やっぱり、シフトをガチャガチャといじることもモーターサイクルを操る醍醐味の一つだと思っているからでしょうか。