Motorcycle
Terra Modena 450 SX2は過激過ぎ!!
ヨーロッパで今一番ホットなモータスポーツのカテゴリーといえば、スーパーモタードです。オフロードとオンロードが混在したコースを、オフロードバイクをベースにしたマシンで競うレースで、派手なドリフト走行が魅力です。また、オフロードバイクをベースにすることで安いコストでレース活動ができるため、ヨーロッパの小さなバイクメーカーが数多くワークス参戦しているのも、面白さの一つです。
「Motor Box」の記事によりますと、そんなメーカーの一つ、Terra Modenaと言う会社が、Terra Modena 450 SX2というレーサーを発表したのですが、これが結構奇抜なメカニズムをもつバイクだったのです。
赤いシリンダーが目にも鮮やかなエンジンは、水冷式の排気量450ccの単気筒で、電子制御の燃料噴射装置で制御されます。パワーやトルクのスペックは公表されていないので分かりません。面白いのは吸気口と排気口の位置で、前フェンダーのように見えているのは実は吸気口です。かなり大口が開いているので、加速時には高圧でEFIに空気を送り込めそうです。排気は現代のF1カーのようにフェンダーから真上に向かって放出するようになっています。空気圧で強制的に排気する方法なんですが、実際に効果があるのかは分かりませんね。ただ、ビジュアル的には結構強烈なデザインですので、もしかしたら今後のデザイントレンドになるかもしれません。
フレームはスーパーモタードでは初となるアルミのツインスパーを使っています。2重のパイプを溶接したようになっていますが、実は1体生成でひょうたん型の断面をもつ特殊な形をしています。軽量かつ柔軟で高剛性なフレームに仕上がっているみたいです。手の込んだ職人技ですよね。
前のサスペンションは50mmの直径を持つオーリンズ製で、そのボトムにはブレンボの4ポットキャリパーがラジアルマウントされています。
スーパーモタードチャンピオンになるべく、これでもかといわんばかりの装備を施したTerra Modena 450 SX2ですが、2004年では35基のユニットが生産され、2005年は155基まで増産される予定だそうです。ちょっと「Motor Box」の記事の文面からは、最終的には公道を走れる市販車として販売されるかまでは分からなかったのですが、公道を走れるとすれば結構凄そうですよね。
けど、この過熱ぶりは、これからスーパーモタードをどういう風に進化させていくのでしょうか。日本でも徐々に火がつき始めているみたいなので、国内メーカーからもこんな過激なモデルが現ることもそう遠くないかもしれません。