Electric product
携帯電話の高機能化で実現しつつあるお手軽な個人情報監視システム。
携帯電話って、今の日本人にとって生活必需品以上の存在となっていて、生活の全てと言って良いぐらいジャンキーな人まで生み出している便利な道具ですヨね。一部高齢者と、乳児・幼児を除いて、ほぼ全国民が持っているんじゃないかと思う程、普及していて、持っていない人を探す方が大変だったりします。尚かつ、機能も多種多様に進化して、個人情報の固まりのみならず、財布にまでなっている始末です。本当、無くすと大変じゃ済まない状態です。実は、この携帯電話の普及台数と、加速度的な進化した機能を、国民の監視に使おうとしている人達が居るらしいんですヨ。もうお分かりですね。その人達の名は、警察様でございますですヨ。
「やじうまWatch」さんの6月4日付け記事経由の話題で、「市民メディア・インターネット新聞JANJAN」の「携帯番号が“背番号”に 移動履歴監視の怖さ」という記事によると、携帯電話を持ち歩いているだけで、警察に行動の記録が筒抜けになっているんだそうなんですヨ。
携帯電話は、24時間常にオンという人は多いと思うのですが、通話していない時でも、持ち主が今どこにいるか情報を常に送り続けており、オフにしても基地情報を取っているそうです。3G携帯電話のようにGPS機種が標準で搭載されている機種は、GPS測位での位置情報が取られ、それ以外の機種は基地局情報が取られているそうです。しかも、対象の移動がピンポイントで分かるよう、何十mの範囲で記憶されているのだそうです。利用も簡単で対象の電話番号を入れるだけで、現在地から過去に遡って公道を検索できるんだそうです。ご丁寧なことに、警察に自動通知される仕組みなっているんだそうです。
コレってどこかで聞いた話だなと思ったら、子供向け携帯電話のサービスで、親が子供の位置情報を知る事が出来るモノがありますよね。つまり、それをそのまま警察が監視に使っているわけです。なんか、既に警察はこれら位置情報を捜査に使っているらしく、実際に容疑者のアリバイ調べる時に使われ、裁判にも証拠として提出されたりしているとか。
最近では、携帯電話を買う時に本人確認をされますし、メールの内容や、電子マネー、インターネットへのアクセス履歴、住所録等々、対象者の個人情報の固まりである上に、番号ポータビリティー制度のお陰で、個人に電話番号という背番号が固定されるので、限りなく住基ネットに近くなるのだそうです。しかも、情報は個々の人が分散して持ってくれるので、システムの維持費は大夫安くできるというオマケ付。住基カードを国民全員が持てと政府が言うと何かと問題なんですが、携帯電話を利用すれば利用する側が勝手に電話番号という背番号を国民が持ってくれる事になる訳で、政府が住基番号の代わりに使う可能性があるのではないかと警笛を鳴らしています。
個人的には、記事に書かれているより監視体制はより強固なんじゃないかと思っています。携帯電話のOSに秘密のバックドアを仕掛けていれば、警察が簡単により詳細な個人情報を携帯電話内部から引き出せる事も出来るわけです。よほどの専門家でもない限り携帯電話の中身がカタログに書かれた通りなのか確かめようがないじゃないですか。メーカーの人間も明かさないだろうし…、この考えが正しいとしたら、自分達は携帯電話っていうかなり危ないモノを持たされているって事なんじゃないかって感じますヨ。しかも、自主的に。
記事の後半では、最近増えてきている監視カメラの事も書かれていて、「成城方式」と呼ばれる民間に監視カメラ設置させて、それを警察が利用するやり方が、普及していくのではと危惧しています。あくまで設置は民間なので規制が無く、設置費用は民間が負担で、運用データは使い放題ということで警察とっては美味しい方法らしいです。これも携帯電話と同じく、自主的に監視対象が自らのオリを作る訳です。
記事には書かれていませんが、個人的に、こうやって設置されて監視カメラのデータと、携帯電話の個人情報と組み合わされると、かなり恐ろしい事になるのではないかと危惧されていますヨ。この他にも、道路上に設置されたNシステムやHシステム、ETC、インターネット接続されたナビシステム、地デジ受信の為のB-CASカード等々、時が経つにつれて、自分達の個人情報は、政府を前にして丸裸にされているように感じます。
政府は警察権力による管理社会を作り出そうとしているのかと思ってしまいますヨ。そこまで行かなくても、何らか形で、反対団体(道路の建設反対とかいう団体でプロ市民にあらず)に参加したり、犯罪に巻き込まれたりした時、わいせつ物陳列罪、著作権侵害罪の非親告罪化や共謀罪等々の警察の裁量だけで犯罪として処罰されてしまう法律を使って別件逮捕され、これらの監視システムから集めた個人情報を元に事実と違う自白を強要されたなんていう、えん罪事件とかは確実に増えると思いますヨ。
正直、警察の目を気にしながら、必要以上に真面目である事を強要される社会なんてのは面白くないですし、何だか選民思想のようなモノを感じて薄気味悪いです。しかし、自分達がどんなに遮断しようとしても、ナカナカ難しく、今後技術が進歩すればする程より分かり難くなるでしょうから、監視システムとうまく付き合っていくしかないのでしょう。多少の不便は覚悟して余計な情報を一つの機械で貯めておかないとか、携帯電話は携帯電話としてしか使わず、他の機能はそれ専用の機械を用意するとか、電源はこまめに切るとか、微々たる対抗策しか思い浮かばないのは情けない。
究極は、携帯電話等の情報通信機器は持ち歩かない事につきるのかも…。orz
ともあれ、携帯電話といった情報通信機器の危険性も理解しておくことに損はないでしょう。