Motorcycle
Neanderは、面白い構造のディーゼルエンジンを積んだ野心的モーターサイクルを開発。
日本でのディーゼルエンジンって、モクモクと黒い煙を出して走る環境に悪るそうなイメージがあり、あまり好かれてはいませんね。けど、ヨーロッパでは、日本と違いディーゼルエンジンを積んだ自動車が多く走っています。日本と違い、軽油の質が良いと言うこともあるのですが、需要も大きいので自動車メーカーの方も、ディーゼルエンジンの記述革新に積極的なのが大きいようです。ただ、それは自動車に限っての事で、ガソリンエンジンと違い、ディーゼルエンジンは構造上サイズが大きくなってしまう為、モーターサイクルには搭載されることはあまりありませんでした。ただ、環境への関心が高まっている現在、その難題に挑戦するメーカーが現れたようです。
ドイツのNeanderが開発した小型のディーゼルエンジン積むモーターサイクルは、その先端技術の固まりとは全く逆のクラシカルなアメリカンモーターサイクルの様なスタイリングをしています。しかも、ヒッピー世代に強くアピールする、56°と大きくキャスター角のつけられたフロントフォークが特徴的なチョッパースタイルというのが渋いです。お陰で、全長は1920mmとえらい長くなってますけど...。
ただし、細かい部分は、最新のモーターサイクルであるというのを主張する為か、特徴的な2本シリンダーのフロントフォークや、極端に短いシートカウル周りなどは、現代的なテザインを与えられています。240/40-18の超極太リアタイヤが圧巻です。ただ、個人的には、ここまで渋いシルエットにするんだったら、ある意味、細部も徹底的に懐古趣味に走って、その先端技術の固まりエンジンとのギャップを楽しめるデザインを与えた方が良かったのではと思いますヨと思ってたら、このモデルってオーダーメイドらしいので、買う客の好みによってスタイリングが大きく変わるようです。なので広報写真がCGなんですね。あくまで例ということなんでしょうかね。(まだ完成してない?)
で、このモデルの最大のキモであるディーゼルエンジンは、「Motor Box」の記事によりますと、排気量は1340ccのエンジンは、ターボと組み合わされた上で、ボアは105mm、ストローク77,6mmの2つのピストンを4つのコンロッドで受け止め、互いに逆回転する2本のクランクでパワーに変える仕組みになっているんだそうです。これは、ディーゼルエンジン特有の振動を消し、ガソリンの2気筒エンジンのような振動を生み出す為に採用された構造だそうで、2輪では初めてなんだそうです。なんかクルーザー向けの心地よい振動が得られているようですヨ。ちょうどV型4気筒と反対になっている形からすると、2つのエンジンを2個のピストンで動かしているような感じになるので、大夫スムースに回りそうな感じはしそうなんですが、どんな乗り味になるのか、まったく予想できませんね。
冷却方式は油冷で、訳がイマイチだったので違ってるかもしれませんが、なんかトランスミッションも冷却する装置がついているみたいです。ピークパワーは100hpで、4200回転で発生。最大トルクは200Nmを2600回転で発生させます。このエンジンで295kgの車体を加速させ、最高速は220km/hに到達するんだそうです。
Neanderはこのモデルを、2006年は60台生産する計画のようです。上記でも書いたように、生産は全て顧客の要求に応えるオーダーメイドになるようなので、価格は時価って事になるのでしょうか。一般ピープルなんて、幾らになるのか怖くて注文できないですヨ。金に糸目つけない買い方ができる金持ちの人しか欲しがっちゃいけないモデルなんでしょうかね。なんか、色んな意味でスゴイモーターサイクルと言えますね。商売として成立するか、そっちの方が興味あります。