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姿形は変わらないけれど、中身は大幅な進化を遂げた「Mac Pro」登場。

Mac Pro

いつものWWDCだと、次期「MacOS X」のお披露目がメインで、Appleの新型モデルが発表される事ってあまり無いのですが、今年は違ってましたね。事前の噂ではIntelプロセッサ搭載のハイエンドモデル「Mac Pro」だけ発表という話しだったのですが、その予想は裏切られ、サプライズといわんばかりに、1Uサーバモデルの「Xserve」も同時に発表されました。この2モデルを以て、Appleのマシンは全てPowerPCからIntelプロセッサとなり、当初移行にかかると予定されていた期間を半年近くも前倒しとなった訳です。いつもAppleが使う当初公約していた期間よりも前倒しして需要を喚起する販売戦略なんで、大して驚きもしないんですが、大きなトラブルも無くスケジュール通り事が運んだと言うことなので、良かったんじゃないですかね。

なんと「Mac Pro」には基本的に1種類のモデルしか用意されていないようで、電機屋さん等の店頭に並ぶのは、2.66GHzのIntel Xeonプロセッサが2個に、1GB FB-DIMMメモリー搭載された319,800円のモデルだけのようです。ただし、AppleStoreで購入する場合のみBTOで、CPUのクロック周波数も含め様々なハード構成を作り上げてから注文する事ができるようになっています。例えば、2.0GHzのIntel Xeonプロセッサに、1GB FB-DIMMメモリー、160GBのHDと最低の仕様にした場合だと、272,550円と、ちょっとだけ割安のモデルにする事も可能です。逆に最強状態すると1,611,720円になりました。ちょっとした自動車並みの価格ですね。

恐らく、店売りの場合、中間グレードしか売れていなかったんじゃないですかね。だったらBTOで直販にしちゃえという事になったのだと思うのですが、不具合が出た時、AppleStoreに持ち込めない地域に住んでると、意外と地元の電機屋に修理を依頼できるというのは有り難かったりするんですヨ。なので、この販売形態は便利なんだけど、微妙なんですよね。都市部に住んでる人がうらやましい。

このモデルから名前を「Power Mac G5」から「Mac Pro」と一新したわけですが、筐体のデザインは細部のコネクタ周りが、配置や数が微妙に変わっている程度なので、前モデルの「Power Mac G5」から変わったって感じがしませんね。一番目立つところで、光学ドライブのベイが2つになってるのが大きな違いですかね。「Xserve」の筐体デザインは、気持ちいいぐらい全く変わっていなくて、コレ新型って言われないと分かんないですよね。結局、全モデル中、移行時に筐体デザインを刷新したのは「Mac Book」だけという事になりました。ちょっと古い「Power Mac G5」と「PowerBook G4」を使っている身としては、デザインの陳腐化がしばらく先送りになったのは良かったかなと思ってます。それに、Intelプロセッサ搭載モデルが出るから急いでデザインして、荒削りなまま商品化されても嬉しくないのですから、コレでいいんでしょう。

ただし、外側の変化の無さとは裏腹に、中身の方は全く別ものとなっています。まぁ、CPUからして別ものになっているので当たり前と言えばそうなんですが、Appleらしいアイディアが盛り込まれていて、メンテしやすいハードウェアに進化していますネ。HDや、メモリの増設、PCI Expressカードの増設等が、ドライバーを使わないで行えるようになっているのがスゴイです。メモリも取り付け方を立体的にすることで、最大16GBまで増設できるようになっているし...。個人的にお気に入りなのが、引き出し式のHDベイですね。買ってきてポン付けできるのはイイですヨ。4つベイがあるので、現状最大2TBまで拡張が可能なんだそうです。なんだか、サーバマシンみたいですね。それと、2つある光学ドライブベイには、2層記録対応の16倍速SuperDriveが搭載されているのですが、2つ目はBTOオプションで増設された仕様にできるみたいです。その気があれば個人でBlu-rayでもHD-DVDでも入れてくれって事ですかね。後、コネクター類の数が倍増しているのが嬉しいです。特に前面コネクターの数が増えているのが細かい使い勝手の向上って感じで良いですヨ。

「Mac Pro」は、結果的に前のモデルに比べて3万円ぐらい値上げって事になっているのですが、まぁ納得できるかなっていう構成ですね。「Power Mac G5」の代替えとしては最高なんですが、すぐに買い換えを決断できる価格じゃないので、しばらく様子見ですね。Adobe製品がIntelプロセッサ対応になっていないし、「MacOS X 10.5」が発売されてから考えても遅くはないと思ってます。その方が、「Windows Vista」も快適に動く環境を手に入れやすいと思うし...。

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このページは、naganagaが2006年8月10日 21:19に書いたブログ記事です。

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