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ライトな感覚の「県庁の星」は意外と社会派です。

県庁の星

そういえば、ここ数年、織田裕二主演の映画は欠かさず見ている気がします。別に織田裕二氏のファンっていう訳じゃないけど、彼が主演する映画は何故だか面白い作品が多いんですよね。今回の「県庁の星」も期待したとおり(しっかり前売り券買っちゃってたし)に面白かったですよ。今回、内容的に政治的な部分があるので、コメディタッチは全然なしっていうことナンだけど、脇役のスーパーの店員さん達が良い味を出しているので、なんかホンワカした雰囲気のある作品になってます。デートムービーに最適な一本です。が、自分が観たときは何故か平均年齢が40歳代前後と高めだったんですよね。ナンで?

監督を務めた西谷弘氏が、テレビドラマ出身で今作が映画第1作目ということで、ドラマのテレビシリーズの様に「スーパーの経営改革」、「政治改革」、「恋愛」と盛りだくさんの内容。軸になっているのが、くそ真面目で野心家の勝ち組のオトコと、負け組のオンナの恋愛で、しかもツンデレという王道展開。さらにここに、スーパーの傾いた経営を、挫折をしながら立て直すという王道展開を重ねるという、これで面白くないわけがないという手堅い構成です。ベタになってしまう危険性もありますが、流石は百戦錬磨のテレビドラマ出身監督さんですよね。うまくまとめてますヨ。

ただ、スーバーの経営立て直しの後の展開は、ちょっと「ありえへんやろ〜」というぐらい突飛な展開になってしまったので、ちょっと置き去りにされてしまいましたね。実際の議会かなんかで、偉いさん向こうに回して下っ端が演説するってのはね〜。まぁ、それまでの展開もリアルからはほど遠かったのと、ラストで観客を軽く裏切ってくれるので、何とかバランスがとれたのかなという感じですね。ダメダメになる寸前でとどまったと言っても良いでしょう。

ただ、内容を後で考え直してみると、この作品って意外と社会派なんですよね。スーパー満天堂の店員なんて、今の下流層と言われている人そのもので、未来が見えないから暗く閉じこもっているんですヨ。そこに主人公2人の行動が、店員達に未来への希望を与え活力を甦らせる様は、今日本に必要なモノを描いているように思えます。と、同時に勝ち組達の暗部を同時に描くことによって、何が、今の世の中が良くなろうとしている力を阻害しているのか分かり易く伝えていると思いますね。そういう意味で深読みしがいのある作品です。

「今の世の中って大夫腐ってるから、すぐには良くならないけど、希望を捨てず明るく前向きに行こう。」っていう爽やかなエールが心地良い作品ですね。

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star期待以上のできだけど・・・
star仕事ができる男は嫌われる
star痛快!!よかった
star良くも悪くも期待通り
star大切なことを教えてくれる映画です。

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star2つの視点
star公務員と民間人の違い

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starコンキチとナターシャの絵本ナビ
star映画と小説どっちも試してみて
star映像が出てくる。
star本を読んで、映画を見て・・・
star試みはいいのだが...。

by G-Tools , 2006/10/20

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このページは、naganagaが2006年2月28日 18:43に書いたブログ記事です。

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