Motorcycle
50ccのプレミアムバイク誕生?!
日本の国内メーカーのラインナップから125cc以下のフルサイズのスポーツバイクが姿を消してから大夫経ちますが、ヨーロッパでは、人気で元気のあるカテゴリーのようです。と、いってもEU統合に伴う法律の変更で小排気量のバイクにもヘルメット着用が義務づけられ、小型車を得意とするメーカーの販売台数が軒並み落ちています。「MoterBox」の記事によると、そんな状況の中で登場する、スペインのバイクメーカー「デルビ」の「GPR50」は、今までの小型車とは違う野心的なモデルのようです。
この「GPR50」というモデルは、今、自動車業界で作られ始めたプレミアムコンパクトのコンセプト、小さい車体とエンジンながら、作り込みや質感は上のクラスの自動車のものを採用したというのを、そのままモーターサイクルの世界に持ち込んだようです。
実際、写真を見る限りでは、ウインカーを埋め込んだバックミラーを始め、リアカウルの下に取り回された排気管等々、上級のモデルで採用されているデザインの意匠を取り込んで高級感を演出しています。この手のフルサイズモデルにありがちなボリュームの無さからくる貧弱さも、美しくデザインされたカウルによって軽減されているようです。(実車を見てみると貧弱な可能性は否定できませんが)
ここらへんで、プレミアム50ccということを演出しているのでしょうか。ただ、やっぱり細部を見てみると小排気量モデルならではチープさも同居しているようです、特にサスペンション周りとか、金属部品の仕上げとか...。
エンジンは車体下部に主張してはばからないチャンバーから分かるように2ストロークみたいですね。オイルでテールランプやナンバープレートが汚くなることには間違いないですね。マメな洗車が必要そうです。
後、この「GPR50」のフレームは50ccとは思えないようなアルミの立派なものですが、コレには訳がありまして、エンジンの排気量は2本立てなんです。80cc版の「GPR80」が存在するらしく、80cc以上のエンジンが発生するパワーに対応するために立派なフレームになっている訳です。と、いうことは、50cc版はかなり車体が勝っている状態なので、あんまり元気よく走らないかな〜。おそらく80cc版の方が車体とエンジンのバランスがとれていると思います。
ただ、フレームの太さからして、恐らく最終的に125ccまで排気量を拡大する計画なんじゃないかな。「GPR」の本当の姿は125cc版のような気がします。
ほっそい倒立サスペンションに、ブレーキ周りがいろんな意味でスゴイです。4ポットのキャリパーは国産でもやっていましたが、さらにラジアルマウントです。間違いなく見てくれだけですね。けど、バイク好きは、こういうのにくすぐられちゃうですよね〜。あ〜ブレミアムだなぁ〜。
この「デルビ」が送り出した、プレミアムコンパクトモーターサイクルのカテゴリーの正否は、まだ発表されていない値段と、プレミア度を加味して、消費者が納得できるかどうかにかかってますね。
結構、ヨーロッバでは、「ヤマハ」の「TZR」とか「アプリリア」の「RS50」、「カジバ」の「MITO」といったライバルもいるのである程度は成功しそうな気がします。日本では...、泣かず飛ばずなのは間違いないから大々的な輸入はないだろうな...。