Naga Blog

Motorcycle

やっぱり、空想上のバイクなんだなぁ〜。

東京モーターサイクルショーに出展され話題になっているアキラに登場した「金田のバイク」こと「金田モーターサイクルコンセプト」ですが、結構気合いの入った開発をしているバイクですね。制作者の只ならぬ熱意を感じてしまいます。
ITmedia」の「ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」----"金田バイク"が参考出展」の記事を読んでみて最初に思ったのが、「取り回しが大変だからお前にゃ無理だよ」でした。一般にも販売されるみたいですが、映画「アキラ」によほどの情熱が無いと所有して乗り続けるのは辛いと思います。

ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」----"金田バイク"が参考出展

映画「AKIRA」で近未来の東京を縦横無尽に駆け抜ける主人公・金田の真っ赤なバイク。あのSFチックな"金田バイク"が、完全な実動車としてビッグサイトで開催中の「東京モーターサイクルショー」に登場した。

引用先 ITmedia:ライフスタイル

クロームモリブデン鋼管を鳥籠のように組み合わせて作られたフレームは、見た目より高剛性なので加速中やコーナリング時に過度によじれたりはしないと思いますが、重量が重くなったのか、組立手順を簡略化するためなのか分かりませんが、シート下トラス構造の部分はアルミで作られていて、ボルトで固定されていますね。
面白いのは、フレームの隙間をはい回る3本の駆動用のチェーンです。劇中のデザインを重視するとこういう取り回ししないとなかなか無理でしょうね。チェーン周りのメンテはもの凄く面倒そうです。ただ、150馬力以上のエンジンを積んでパワーロスが少なく後輪を駆動させるとなると、チェーンドライブになってしまうのは仕方のないことでしょう。

エンジンは249cc〜998ccまで搭載可能らしいですけど、タンクとかバッテリーなんかも前に載せるのかな。エンジンにもよるけどかなりフロントヘビー? 人間が乗っても50:50の重量配分は難しそうです。後、シャーシとカウルでけっこう車重がありそうですね。249ccだと重すぎて走らないような気がします。最低でも600ccは必要ではないかな?
サイレンサーがリアサスの横から突き出ているって事は、排気管の長さが普通のバイクの倍近いですね。長くなると排気圧が多くかかる為、恐らくトルクが多少ですが太っていると思われます。同型のエンジンを積むバイクよりは扱いやすい特性になっているのではないかな。

それにしても、このバイク、ホイールベースが長いですよね。ハンドルを後ろから操作するためにツインステア操舵システム「ロッドエンド式ツインステアリングシステム」という独自のハンドリング機構まで開発して、通常のバイクとしてあつかえるハンドリングを持つそうです。
といってもホイールベースの長さと、寝てるキャスター角のおかげで低速では自動車みたいにハンドルを操作しない曲がらないような気がします。スピードが乗ってくるとライダーが後方に座っている分ある程度は体重移動で曲がってくれそうですが、写真見る限り、車幅が広いおかげで殆どバンク角なさそうですから、やっぱりハンドルを操作しないと曲がらないかなぁ。
狭いところやヘアピンとかは自動車みたいに切り返しが必要だったりしてね。実はミッションはオリジナルでバックギアが装備されてるとか...、ってことはないでしょうね。

ブレーキはディスクになると思うのですが、前後とも完全にカバーしてるのでソリッドのディスクだと急な下りが続く道だと、すぐ熱を持って効かなくなりそうです。自動車みたいにディスクに穴が開いたベンチレーテッドディスクになっているんでしょうか。気になりますね。
それに、ブレーキを覆い尽くしているホイールのカバーと大柄なカウルで横風に弱そうです。重心が低いので少しハンドルが取られる程度だと思うのですが、それでも怖いと思います。

写真から分かることを考えてみると、このバイクはバイクの形をした自動車、直進安定性の優れたクルーザーですね。映画の劇中のように、スーパースポーツのバイクのような運動性は期待しちゃ駄目でしょう。あんなに倒して走ると路面でガリガリ削られて大事なカウルに大穴が開いてると思います。

結構ネガなことを書き連ねましたが、まず劇中の「金田のバイク」のデザインを再現することが最優先のバイクですので、普通のバイクとしてどーたらこーたらと考えてみても仕方ないんでしょうね。買う方も分かってて買う訳ですから。「金田のバイク」で公道を走れるだけで夢のある話じゃないですか。
値段も色々なバイクの純正部品をかき集めてるみたいですから、思ったより安いと思いますよ。998cc版で、やま300万円前後と予想しているんですが...、いかがでしょうか?

けど、このテールにナンバープレートとストップランプが付くわけですよね。ストップランプは処理の仕方で何とかなるけど、う〜ん、ナンバープレートはどこに付けても格好悪いぞ。

ただ、個人的には「金田のバイク」よりスズキのコンセプトモデル「G-STRIDER」の方がバイク方が好みなんですよね。バイクとして真っ当だし...。実際に「G-STRIDER」が発売されたらカウルを変更して「金田のバイク」作っちゃう人がいるだろうな〜。

コメント [3]

さすがの分析です。なるほどとうなずくところが沢山!
あれはバイクというよりは、新しい解釈の移動手段と理解した方がいいかもしれません。扱いづらい手段ですがw

>TSKさん
バイクとして売るんじゃなくて、新しいジャンルとして2輪自動車っていうのを作って売った方がいいような気がしますね。
そうなると、シート脇の張り出しにバンクセンサーも兼ねた補助輪を付けて売ると一般ピープルにも手が出しやすくなるかもしれません。(;^_^A

Kaneda's Motorcycle Concept Website:

http://negatendo.net/kmc/

http://negatendo.net/kmc/

About this entry

このページは、naganagaが2004年4月 8日 00:05に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「Movable Type 3.0、もうすぐリリース。」です。

次のブログ記事は「悩み深き、Office:Mac 2004の値付け」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。